美少年の恋 その2

【美少年の恋】
(1998/香港/美少年之戀/BISHONEN)



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↑ なんて清潔感あふれる えりあし ざましょう

「その1」 から続きます。



この映画全体を覆う退廃的でお耽美なムードも魅力のひとつ。

サムのともだち、カナ(スー・チー)はレズビアン。

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スーチーのレズタチっぽい漢らしいタバコの吸い方にホレボレ~!
カナがバーでアイコンタクトするビアンの人がまた、「イカホモ」ならぬ「イカビアン」なかんじでたまらん。

お耽美なだけでなく、なまなましいシーンもあり。

ジェットはマレーシアの石油成金に凌辱されたり。
冒頭ジェットが街の公衆便所でひっかける客。実は国会議員。
この人は香港音楽業界の大御所 ジェームズ・ウォン。楊凡のおともだちらしい。

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===
この人がいなければこの映画を日本で見られなかった、という香港映画ライター水田菜穂さんによるノベライズが角川ルビー文庫から出ている。
映画を見ていて今ひとつわからなかったことがこれを読むとよくわかる。(映画字幕も担当された)

■サム(かつては輝(ファイ)といった)がアチンに贈った誕生日プレゼント:陶器の扇なのだが、それは中国の有名なラブストーリー「梁山伯与祝英台」の中の告白の詩の一節が書かれている。
それを見てアチンはファイの気持ちを確信し、翌日二人は結ばれるのだった。
日本人にはさっぱりわからないけれど、香港人なら、ぱっと見ただけでそれとわかるらしい。

■KSはブランド物の服やらなにやらを買い借金がかさんで行く。それを見かねたファイは彼の為に金を作るようになる。
ファイがヤバいことをして金を工面しているのに、KSまるでノー天気。テレンスだから仕方ないか、ってとこだけど、実は彼には資金援助してくれる裕福な叔父さんがいたのだった。
などなど

ノベルスは、四人それぞれの胸の内や心の動きが書いてありわかりやすい。
特にラストの悲劇に至る理由が、映画を見ると、父親との関係にあると思わせるが、もっと複雑なことがらが絡み合っていた。
でもさ、映画では説明的なショットがないからいいと思うんだよね。
にしても、最後の最後まで、アチンがかわいそすぎる~~

===
サムの家は、香港在住のインド人一家のアパートを期間限定で借り撮影した。その間彼らはホテルに移ってもらった。
インドの家具調度は全て片づけ中国の調度に変えた。結果的にこの撮影が一番大がかりなものになった。
↑というエピソードはジョイシネマで買ったミニパンフレットに書いてありました。

この他、ジェットとアチンの部屋や「中南湾」の店内など、美術も素晴らしい。

撮影のヘンリー・チュンはこれが長編映画デビュー。
商業広告のフォトグラファー出身。だからワンシーン、ワンシーンが美しいのね。

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楊凡のダニエル愛はこの後も続く。
(宮沢りえが主演した)【華の愛 遊園驚夢】(2001)では、ダニエルの行水シーンがあり、女優より脱いでいた(笑)

↓秘蔵アーカイブにあった!
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華の愛 遊園驚夢 [DVD]
宮沢りえ
ケンメディア
2002-12-20



楊凡の警官フェチはこの後の 【桃色】(2004) にも見られる。
これまたイケメン カール・ンに警官の制服を着せてる。
【美少年~】 に出て来る警官フェチのグッチじーさんは、楊凡の分身だよねえ。

桃色 COLOUR BLOSSOMS [DVD]
松坂慶子
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
2006-11-30




===

おっと、いけねえいけねえ。
テレンスのショットが出てないyo!
この映画のテレンスは 「地」 でやってるのかな?と思わせるものがある。あほかわ。

そういえば、KSの 「おれってジェームス・ディーンに似てると思わない?」つうアホセリフ、当時新宿ジョイシネマで男二人の客に失笑されてたけど、今回の六本木でも笑いが起きてた。こりゃお約束だわね。

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===
街で二人が再会するのは、ある果物屋さん。
ここは香港で一番有名な果物屋。香港映画のみならず洋画にも何度も登場している。
ジェットが頼んだようにその場で生ジュースを作ってくれる。
チロルはにんじんとりんごのジュースを飲んだ。たしか10HKドルくらいだったと思う。

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===
香港のHMVで買ったDVD。
DVDとサントラCDの2枚組に、アートブックが付いてる。

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アートブックは楊凡自ら製作したもの。

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↓ ホモエロティクス!!
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最後のページに自分の若かりし頃のショットを載せてる。
どんだけ自分のこと好きなんだよ、楊凡!?

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===
今回はじめて、ダニエルの日本語吹替え声優が誰か知った。

ミキシン!三木眞一郎!
やたーっ!ぴったし!

===
主役のスティーヴン・フォンはこの役に不満があったようで、後に
「のべつまくなしにタバコをふかして髪をかき上げ、ふり返るシーンばかり。うんざりした」
と語っていた(笑)

ダニとスティーヴンは同い年でなかよし。二人ももう40歳。
スティーヴンがすっかり大人の男になってた!びっくら!

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===
まだまだ言い足りないことがある気がするけど、これにてひとまず。

関連記事:
ダニエル=ゲイ 映画
【妖夜廻廊】
【エンター・ザ・フェニックス】 (現在工事中 ごめんちゃ)

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Comment

素晴らしい記事です*\(^o^)/*ありがとうございます。
そしてカントクの自分の若かりし頃の写真にめちゃくちゃ笑ったんですけど!!

ほんとにこれはダニエル映画ですね。
ダニエルが居なかったら成立してないですね。
香港にふらっと旅行に来てくれて良かった。そしてアメリカで建築士じゃなくて香港で俳優として生きていく事にしてくれてほんとにほんとに良かった!正直テレはアレですけど(笑。私は居ないとイヤだけど)彦のいないこの18年の香港映画界は考えられないですもの!

内容ですが、私は初見の時、やけに父親目線で見てしまい「このお父さんなら戸惑いつつもゲイである事を受け入れてくれる。だから言ってみ?楽になるぜ?」くらいに思ってたのですが、サムは別にお父さんにゲイである自分を認めてなんか欲しくないんだなぁ〜と思ってきました。
最後の選択の理由もお父さんに知られたからだけじゃなくてなんと言うか自分の魔性や残酷で悪魔的なところに一番彼は悩ませられてるんですね…

出てくる人みんなそれぞれに思いやりとか愛とかを持ってるんだけど複雑でデリケートでけして同じ方向を向いたものでなくてすれ違って…切ない。

アホのwKSもノベライズ読んでサムの思いにスターになる事とカラダで応えようとしてるけど、ココがヤツの残酷な愛し方だと思います。一言いえよ、金は必要ないと!!
ま、仕方ないですねテレンスですから?!

ほんと同じ普通人間の代表としてアチンにはかなり同情します(号泣)サムに出会わなかったら、サムがKSに出会わなかったらアチンはあの小さくも働きやすげ?な会社で平凡だけど誰かを愛し普通のゲイでいれたと思うんですよ。アチン、阿青、、、青いまでいさせてあげたかったです。

最後の冬服でダニエルが二度振り返るシーン。三脚と反射板だけで撮ったそうです。ダニエルがインスタに書いてました。光は自然光とダニエルから出てる後光だけ!!ダニエル自身もとても気に入ってるみたいでした。私もあれは香港映画史にのこる名シーンだと思います。



■クララちゃん

コメントありがとうございます。
まさか「美少年~」をブログに上げる日が来るとは思いませんでした!
この数日充実した日々でありました(笑)

> そしてカントクの自分の若かりし頃の写真にめちゃくちゃ笑ったんですけど!!
えっ、そこ?!ww
ちなみに裏表紙も自分のショット(全身立ち姿)ですよ。

> ほんとにこれはダニエル映画ですね。
> ダニエルが居なかったら成立してないですね。
ほんとにほんとに!
楊凡はダニエルを見つけた時、脳内スパークしたでしょうね。
楊凡のアドニス、楊凡のミューズ!

> 香港にふらっと旅行に来てくれて良かった。彦のいないこの18年の香港映画界は考えられないですもの!
彦は今までの香港映画界にいない、稀有な俳優ですよね。

香港にはまだ伝統的家父長制が残っているという側面も言われていますが・・・。
> 最後の選択の理由もお父さんに知られたからだけじゃなくてなんと言うか自分の魔性や残酷で悪魔的なところに一番彼は悩ませられてるんですね…
そうなんだよね。でもこれは映画を見ているだけじゃ絶対わかんない。

> アホのwKSもノベライズ読んでサムの思いにスターになる事とカラダで応えようとしてるけど、ココがヤツの残酷な愛し方だと思います。一言いえよ、金は必要ないと!!
> ま、仕方ないですねテレンスですから?!
はい、仕方ないです(笑)でもKSってそういうキャラだったよね。

> 最後の冬服でダニエルが二度振り返るシーン。三脚と反射板だけで撮ったそうです。ダニエルがインスタに書いてました。光は自然光とダニエルから出てる後光だけ!!ダニエル自身もとても気に入ってるみたいでした。私もあれは香港映画史にのこる名シーンだと思います。
じぇじぇ~!そうだったんだあ・・・。奇跡のようなショットだよねえ。
(今日my秘蔵アーカイブをのぞいたら、ダニの行水画像あった!追加で記事に載せました)

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映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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