マルホランド・ドライブ

「マルホランド・ドライブ」
(2001/MULHOLLAND DRIVE)


マルホランド・ドライブ [Blu-ray]
ナオミ・ワッツ
ポニーキャニオン
2012-10-02



「インランド・エンパイア」 ですっかりリンチ・ワールドのとりこに・・・。
流れでこれももう一度見てミタ。


ある真夜中マルホランド・ドライブで衝突事故が発生する。
一人生き残った女はハリウッドのとあるアパートに忍び込む。そこは女優ルースの家だった。
ちょうどそこにやって来たルースの姪ベティに、女はリタと名乗る。
リタは記憶を失っており、手がかりはバッグの中の大金と青い鍵だけ。
ベティはリタの記憶を取り戻す手助けをすることに――

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女優志望のベティは、オーディションを受ける為田舎からハリウッドにやって来た。
おばが撮影で家を空ける間、部屋を使わせてもらうことになっていた。
おばの後ろ盾もありオーディションは順調。
有名監督もベティに魅かれるものがあったもよう。

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↑またまた ジャスティン・セロー!

一方リタは、「自分の本当の名前はダイアンだった気がする」と言う。
電話帳で住所を調べ行ってみると・・・

ダイアンらしき女はベッドで死んでいた。
錯乱するリタ、慰めるベティ。二人は魅かれ合い愛を確かめる。

夜中に起き出したリタは、「クラブ・シレンシオ」に行きたいと言い出し、二人はタクシーを飛ばす。
ステージでは「泣き女」が哀しい恋の歌を歌い、司会の男は「この世は全て”幻想”」と言う。

するとベティのバッグから青い小箱が出て来るのだった。
急ぎ家に帰った二人。リタは自分のバッグから青い鍵を取り出し小箱に差し込むと箱のふたが開き――

場面が変わり、別人のようにやつれたベティがいる。
ここでは彼女の名は、”ダイアン”だった。
テーブルの上には、青い鍵が置いてある。

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↑やっぱり髪や肌のつやは大事ネ!

ソファに裸で横たわる美しいリタは、ここではカミーラという名。
カミーラは「こんなことはこれきりにしましょう」と言う。

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ダイアンは、カミーラから「来て欲しい」と言われ、とあるパーティに行く。
それはカミーラと監督の婚約パーティだった。
絶望したダイアンは、殺し屋にカミーラの殺しを依頼する――

===
昔見た時は、難解だとか何も思わなかった。
単なる「パラレルワールド」の話ぐらいに思っていた。
ところがそうじゃなかった!

前半の部分はダイアンの「夢」であり、後半は現実の世界なのだ。(前半部分がちょうど1時間だった!)
そしてこの後半部分も「時制」が二つあるからややこしい。
カミーラの死の前と死の後が交錯して描かれている。

その日に起きた出来事や見かけたことの断片が夢に現れることがあるでしょ。
通常は、現実→夢 という順番だけど、この映画では、夢→現実という、夢の方が先に来ているからわかりづらい。

前半では、ベティにとって何もかもが理想のかたちで描かれている。まさに夢のような人生。
オーディションではベティの演技が絶賛される。
監督も美しいベティに興味がある態度。
なにより、リタはベティに頼りきりで、二人は蜜月状態。
ベティは美しく光り輝いている。

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現実世界のベティ=ダイアンは、ハリウッドの夢破れ、仕事は全くうまく行かない。
ダイアンには後ろ盾となってくれるおばなどいないし、人脈もない。
おばさん所有の居心地のいいアパートメントではなく、暗いアパートに一人。
ハンサムな監督はカミーラの物で、ダイアンには見向きもしない。
そして、カミーラはダイアンの元から去ってしまった・・・。
ダイアンパートのナオミ・ワッツの別人演技がみごと!
きらきらしたオーラがまったく消えてる!

デヴィッド・リンチのインタビューを見ていると、
「撮りたいものを撮る!」
と言っていて、話のつじつまは後で考える、というパターンが多いということがわかった(笑)
だからすべてのエピソードに意味があると考えるとどツボにはまる。
リンチにコマされないよう気をつけよう!

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===
この作品は、わがビリー・ワイルダーの【サンセット大通り】(’50)を下敷きにしたと言われてる。
そういえば、タイトルも同じく、通りの名前(=「マルホランド・ドライブ」)をそのまま付けているね。
【サンセット大通り】のテーマが、ハリウッドで堕ちて行った人を描いたというなら、まさにその通りだわ。

事故の後リタが逃げ込むところが、「サンセット大通り」だった。
【サンセット大通り】で、ジョーが借金取りから追われてたどり着いたところが「サンセット大通り」の大邸宅、と同じ構図。

――実はこの映画で一番の見ドコロはパラマウントの門に駐車している車なんだ。【サンセット大通り】で使われたものでそのレンタル代がこの映画で一番金のかかったところなんだ
デヴィッド・リンチが町山智浩のインタビューでそう言ってました。

↓問題のこのシーンは1秒くらいだった!(笑)
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===
おばさんの高級アパートの管理人(夢編)&監督のママ(現実編)役はアン・ミラー

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↓ MGMのスターだった。今作が20数年ぶりの映画復帰。
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イースター・パレード [Blu-ray]
フレッド・アステア
ワーナー・ホーム・ビデオ
2013-03-13


過去の大スターを起用する、というのも【サンセット大通り】になぞられているのか?!

サンセット大通りPageTopインランド・エンパイア

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マイナー路線でごめんなさい。
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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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