アイヒマン・ショー/歴史を映した男たち

「アイヒマン・ショー/歴史を映した男たち」
(2015/UK/THE EICHMANN SHOW)


eshow02.jpg

元SS、アドルフ・アイヒマンの裁判を中継した男たちのドラマ。
アメリカのTVマンを マーティン・フリーマンが!?

あ、これ、製作がUKなのね。
4月23日公開。公開からひと月経っていたのに、なかなかの入りだった。

@ヒューマントラストシネマ有楽町


1961年、ホロコーストに関わったアイヒマンの裁判がエルサレムで開廷した。
TVマン、ミルトン・フルックマンは、その映像を撮影し、30ヶ国に届けるというプロジェクトを企画。
ドキュメンタリ監督のレオ・フルヴィッツを起用し、タッグを組むことに――


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映画は製作現場の裏側のドラマを描く(このパートはカラー)。
イスラエル政府のOKを取り付けるまで奔走するフルックマン。
ナチス信奉者が撮影を阻止しようと手りゅう弾を持ち込んで殺されそうになったことも。
撮影が始まると、アイヒマンの表情の変化をフォーカスしたいフルヴィッツと、ひとつの番組(ショー)としてカメラに収めたいフルックマンと意見が対立する。

という舞台裏のドラマも興味深いんだけど・・・

当時の裁判のフィルム(モノクロ)が流れると見入ってしまう。

ゲットーの生存者が証人として登場。
自らの体験を語る内、興奮して卒倒してしまう。
固唾をのんで裁判を見つめる法廷会場の人々の表情。
全く表情を変えないアイヒマン。
この当時は生存者も多くいて、見守る人々も当事者なのだ。

eshow03.jpg


そしてそれ以上に衝撃的だったのは、裁判で流された実際のゲットーの映像。
ブルトーザーが死体の山を崩して行くシーンはショッキングだった。

どんなおぞましいな映像にも表情ひとつ変えないアイヒマン。
今思うと彼は自己防衛のために、回路を遮断していたのでは?
(専門家は、ナチズムの影響下、誤った信条を植え付けられた一人という。劣等者がどうなろうと何の感情も動かない)


「アイヒマンは凡庸な人間であり、誰もがアイヒマンになる可能性がある」

映画は哲学者ハンナ・アーレントの提言について観客に問いかけ、警鐘を鳴らすのだった。


アウシュビッツ解放70年を記念する映画。
映像が持つ力、人々に与えるインパクトの大きさを実感した一作。
フルックマンたちは素晴らしい仕事をした。



ヘイル、シーザー!PageTop恋の罪

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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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