垂直のまま

「垂直のまま」
(2016/France/Rester vertical)


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【第20回カイエ・デュ・シネマ週間アラン・ギロディ特集】その1

湖の見知らぬ男」 (2013年カンヌ映画祭「ある視点」部門監督賞受賞/2014年東京国際レズビアン&ゲイ映画祭上映作品)のアラン・ギロディ監督の特集上映が「第20回カイエ・デュ・シネマ週間」@アンスティチュ・フランセ(旧日仏学院)で開催されました。
ギロディ監督も来日しティーチインを行いました。
満を持して行ってみた。
まずは最新作のこの作品から。


脚本家のレオはフランス南西部を移動中、高原で羊飼いのマリに出会う。レオはマリと暮らし始め、二人の間にはこどもが生まれるが、マリは家を出て行ってしまう。一人での子育てには満足しながらも、脚本は書けず、生活は困窮していく・・・。

ギロディ監督は「湖の~」を “古典的な悲劇” と言い、次回作は全く違ったものを作ったと語った。
たしかに「湖の~」が古典的に思えるくらいこの新作はぶっ飛んでた。

えっ!なんでそんな展開になるわけ!? の連続。

マリが乳飲み子を置いて突然家を出てっちゃったところも
マジ? と思ったけど。
高原の家にレオ(+赤んぼ)は、ブタゴリラのような義父と残される。ある日ブタゴリラに「おまえが欲しい・・・」と迫られる。ブタゴリラは「おまえはずーっと俺を誘っていただろ」と言う。
マジか!? 

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そして、不思議な青年ヨアンの存在。
流れ者のヨアンは今はマルセル老人の家に住んでいる。

「君、個性的な顔だね。オーディション受ける気はない?」
冒頭でレオはヨアンに声をかけている。
ヨアンはほんとに”ユニークな”面構え。
甲本雅裕(甲本ヒロト弟)を美青年にしたみたいな。
こいつがとんだタマで、魔性のゲイだった!!

魔性のオヤジころがし!
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何もかもに行き詰ったレオは密林の川を下り(→TOP画像ご参照)、謎の心理療法士を訪ねる。
なんだそれ!?

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ブタゴリラを拒絶したレオは家を追ん出され、じーさんの世話をしろ!と死にかけのマルセルじーさんの家に放り込まれる。
ここからさらに 

ええええええ~~~!!マジか!? 

という展開があり――

===
上映終了後、ギロディ監督が登壇。
「カイエ・デュ・シネマ」副編集長ジャン=フィリップ・テセ氏と共にティーチインを行った。進行は大寺眞輔氏。

もっとも印象に残っているのは「性器の表現」についてのQ&A。
劇中、マリとレオの“交歓”のシーン、マリの性器のクローズアップがあり、すぐ次には出産シーンになる。まさに赤んぼが生まれて来るクローズアップで、こんなシーンが映画の中で挿入されたのをはじめて見た。

監督によると、
――欲望としての女性の性器が、次には生命の誕生の場所になるということを表現したかった。

また、前作「湖の~」でもおびただしい性器の露出があったが、この作品でも active/inactive の男性器が出て来る。その意図について:
――性器も体の一部。手や足のクローズアップがあるように、性器のアップもごく自然なこと。

なるほど・・・ごもっとも。

おもしろいエピソードがあった。
劇中マルセルじーさんは常に大爆音でプログレを聴いている。「ピンクフロイドだ」と言う。
進行の大寺さんから、「あれ、ピンクフロイドじゃないですよね」(笑)

――当初ピンクフロイドの楽曲を使おうと、一曲は許可を取ったが交渉は難航。あきらめて他のバンドの曲に差し替えた。でもセリフはそのまま残した。使用許可が取れてもこちらの予算で払えない額だったから、安上がりで効果的なセリフになった(笑)

劇中の「狼」は、対峙する存在のメタファー。
困難や壁に対して、“垂直のまま”立っていることが大事。背中を向けたり逃げてはいけないというメッセージでした。

監督はとてもとても饒舌!!!

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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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