礼讃

「礼讃」
木嶋 佳苗


礼讃
木嶋 佳苗
KADOKAWA/角川書店
2015-02-28



木嶋 佳苗による自伝ならぬ、”自伝的小説”。
主人公は、木山花菜。



本人は、出来るだけ事実に沿ったと言うが、どこまで信じていいやら。
2段組み、約470ページのボリュームに圧倒される。
元の原稿は、大学ノート41冊分だとか。

官能小説並みのエロ描写と、いかに自分が多くの男性に可愛がられたかのジマン話の羅列(かなり盛っていると思われ)にへきえき。ところどころ飛ばし読み。

とはいえ、虚実ないまぜながら、謎に満ちた半生を(ある程度)とらえることはできる。
特に彼女の人生の分岐点、高3の時の詐欺事件の真相は興味深かった。

幼いころ、父に「将来何になりたいか?」と訊かれ、「高等遊民になりたい」と答えていた。
この頃から、自分は将来職に就く気持ちはなく、男性に養ってもらいたいと考えていた、って怖すぎ!!

この物語は”事件前”までの話。
それでもここまでで十分特異なキャラクター。
落語などの伝統芸能、ペット、ギャンブルなどにのめり込むととことん突き詰めるキジカナ。
落語を聞きに、月に3回は大阪に行きますのよ。

養ってもらいたいが、自分は結婚に向かない女と言い、結婚する気はないのに男の家族と親しくするというのもよくわからない。

愛人、恋人、セフレ、何人もの男と並行してつき合うというのも特異。
さすがに自分でもスケジュールのやり繰りが大変で誰がなんだか混乱することもあったと。
そのスリルを味わっているとも言える。

この小説でも、「食」への尋常ならざる執着が見てとれた。

彼女の実家は本当にこんなに裕福だったのか?
ハイスペックなスパダリ雅也くんはほんとーーーに実在したのか?
これらは妄想世界と思える。

最後まで金がらみではなくつき合ったS氏とのつき合いもナゾ。

彼女の一流志向は病的。
一度知ってしまったアッパーな生活は変えられない。
これが事件へつながったと見る。

しかし、”おねだり”だけでこんな生活が維持できたのかもナゾ。
タイトルは自分自身に向けたものでしょうね。

任侠野郎PageTop別海から来た女――木嶋佳苗 悪魔祓いの百日裁判

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  (2015/8/24) 「怒り」に追記あり。

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