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THE FREEDOM TO MARRY

「THE FREEDOM TO MARRY
~最高裁が同性婚を認めるまでの道のりを考える~」


freedom02.jpg


ソニー・ダイバーシティ・シアター2017
“無意識のバイアス(思い込み)を見つけるための映画と対話”

というイベントに行って来ました。
ドキュメンタリです。
監督:エディ・ローゼンステイン

映画を観た後、パネルディスカッションあり。

@ソニー(株)本社ビル

同性婚をめぐる裁判のドキュメンタリといえば「ジェンダー・マリアージュ ~全米を揺るがした同性婚裁判~」(2014年レズビアン&ゲイ映画祭上映作品))がある。
これは同性愛者同士の結婚を禁止するカリフォルニア州の「プロポジション8」を却下したケースのドキュメンタリ。
これでCAでは同性婚が認められ、市庁舎は同性カップルであふれた。
ブログ記事の最後にも述べたが、「プロポジション8」については、全米に共通する決定ではないため、この決定は他州に影響を与えない。

今回の映画は、2015年6月26日米連邦最高裁が「同性婚は合衆国憲法の下の権利であり、州は同性婚を認めなくてはならない」と決定したもの。アメリカ全州に有効。
今回の訴訟は、同性婚を禁止している4州(オハイオ、ミシガン、ケンタッキー、テネシー)のカップルらが起こしたもの。
映画はこの判決を勝ち取るまでの長い道のりを市民団体のリーダー、エヴァン・ウォルフソンを中心に描く。

エヴァンは十代の時、自分がゲイだと自覚してから、あらゆることに不平等を感じた。
それは人権に関わるもの。
そして、ハーバードロースクールの卒論で、「同性婚は認められるべきものだ」と書いた。
その時それは「絵空事」と周囲に笑われた。
そこからエヴァンは自分の信念に基づいて活動を始める。

一方、今回のケースを担当するメアリー・ボナートは、これまで数多くの同性婚をめぐる裁判を担当してきた強者弁護士。
パートナーとこどもたちと暮らす。
彼女はエヴァンたちと連携を取りながら戦略を練って行く。
「もし今回負けたら、今後10年は何も変わらない」

エヴァンの主張は、「判決は法廷の中だけで決定されるものではなく、市民一人一人の声が大きく影響する」ということ。
要するに世論を動かすということなのね。
異なる意見の人とも対話を重ねて行くことの重要性を訴える。

一人のおばあちゃんが事務所を訪ねて来る。
孫がゲイで、孫の為にもボランティアに協力したい。
おばあちゃんは友達を訪ね話をする。
「今まで反対派だったけど、彼女が言うなら賛成するわ」
人って自分に関係ないと思うと拒否したりするけど、ことが自分の家族や友人だと当事者意識が芽生えるもの。
エヴァンたちの活動は、もっとも成功した市民運動の例と言われている。
エヴァンが活動を始めてから32年。判決が下され、判事の主文を聞いたエヴァンは、
「僕の卒論とほぼ同じじゃないか(笑)」

↓ エヴァンとメアリー・ボナート
freedom01.jpg


判決後、オバマ大統領はソッコー 祝福のメッセージを発表。
ああ、この時はアメリカがきわめてまともな時代だったのだと遠い目・・・。

===
上映終了後パネルディスカッション。
今回のイベントは、ソニーと「LAWYERS FOR LGBT AND ALLIES NETWORK」(「LGBTとアライのための法律家ネットワーク」)の共催。
ダイバーシティに取り組む多くの企業の担当者が参加。大盛況でした。

パネラーは、ゴールドマンサックス法務部長 藤田さん、レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)のボランティアでお見かけする社会福祉士 永竹さん、そしてソニーグループの中村さん。進行は、松中権さん。
アライの藤田さんの他はLGBTの当事者。

このディスカッション、とっても興味深かった。
映画の前に、ゴールドマンサックス法務部の稲場さんが登場し、自分が上司にカミングアウトした時のことを語った。
そして、その時の上司というのが、藤田さんだった。
ゴールドマンサックスでは管理職は様々な研修を受けているが、「部下からカミングアウトされた時」というのは受けていなかった。頭の中が真っ白になったが、出た言葉は「ありがとう」というものだった。

ええ話や。
自分を信頼してくれたからカミングアウトしてくれたってことだもんね。

藤田さんは稲場さんについて、カミングアウト前は、優秀なのにどこか積極性に欠け、もっとリーダーシップを取って欲しいと要望していたのが、カミングアウト後はふっ切れたような200%の仕事ぶりで、会社の利益に大いに貢献wということだった。

そして部下のカミングアウトは藤田さんの人生も大きく変えた。
LGBTを支援するアライとして活動、同業者に声をかけ、(前述の)「LGBTとアライのための法律家ネットワーク」を立ち上げ、現在共同代表を務める。
オランダ大使館の招きで来日したエヴァンと、そしてこのネットワークのイベントで8月に来日したメアリー・ボナートとも会うことができ、活動を通して世界が広がったという。
→ 藤田さんや稲場さんが活動する LAWYERS FOR LGBT AND ALLIES NETWORK 役員紹介のページで藤田さんや稲場さんのお顔も見られます。

会場では、各企業の担当者から積極的な質問が出た。
Q「具体的にどういう取り組みをすればいいのか?」
A(会場から)「自分はドイツ系外資の社員。LGBTの当事者。わが社には社内のSNSがあり、コーディネーターがいる。当事者の社員はコーディネーターを通して相談したり、仲間とコンタクトできる」

その中でももっとも印象に残ったものは――

Q「企業の取り組みで一番大切なことは?」

A 「トップダウン」

チロルもそう思う。上が本気の姿勢を見せないとだめだよね。
管理職研修をいくらやったって、研修を受けただけで終わった気になってる保守的なおやじはいっぱいいるし、そういうおやじに限って上の顔色に敏感なんだよな。
多様性のある職場は全ての人が働きやすい環境。優秀な人材が集まる。言うことなしです。

揺れる大地PageTopぼくたちのチーム

Comment

老境の素敵な二人

チロルさん、こんにちは。

この映画を観たわけではないのですが、同性婚的な観点からも観られるという台湾の動画をどうしても紹介したくてパソコンに向かっています。

台湾のイザベルという有名なお菓子メーカーのCMだそうです。「伊莎貝爾 他他篇 電視廣告 2分37秒」(https://www.youtube.com/watch?v=OANSCeE5EhI)というものです。「他」というのは中国語では「彼」の意味ですから、「他他篇」は「彼彼編」ということで同性愛者向けCMを示しています。

29年間連れ添った台湾の男性二人の平日の朝の風景、もう顔もしわだらけになり、二重あごにもなり、お腹も出てしまったけれど、若いころは素敵だったろうなあという雰囲気が漂っています。

同性婚の法律がないころからずっと二人で同居しているのだから、嫌がらせとか揶揄とか批判とかにも何度も遭遇したのだろうと想像ができます。それでも彼らは二人でいることを選んだ。その強さというかちからをドアの前のキスのシーンからうかがい知られると思うのです。
黒澤明監督の「七人の侍」の最後の方のシーンで志村喬が演じる役の人物がご飯を食べるとき(この村の農民たちの志とがんばりのすごさを見たからには)「これからはあだやおろそかに飯など食えぬぞ」という意味のことを言ったと思うのですが、それに似た印象を持ちました。

こういうCMをやるところが、台湾の強さにも魅力にもなっていると思います。

では、また。

Same Love

チロルさん、こんにちは。連続投稿をお許しください。
本当は、昨日のコメントと合体して投稿すべきでした。ごめんなさい。

今日は残念ながら仕事がなかったので、家でネットサーフィン(ゲイ系・BL系を中心に)をしていたのですが、いつか機会があったらご紹介しようと考えてブックマークだけつけておいたある音楽系PVというかMVの歌詞の和訳を読んでいたら、涙が出てきちゃったのでこれはすぐにご紹介したい気になってしまったのでした。

シアトル生まれの白人ラッパーのマックルモアと同じくシアトル生まれのプロデューサーのライアン・ルイス(フィーチャリング・メアリー・ランバート)の「Same Love」のMVです(「MACKLEMORE & RYAN LEWIS - SAME LOVE feat. MARY LAMBERT (OFFICIAL VIDEO) 」(https://www.youtube.com/watch?v=hlVBg7_08n0)。

黒人の父と白人の母(ヒスパニック系だと思うけれど、ヒスパニックもコーカシアン=白人なので)から生まれた主人公(僕)は、小学校3年の時に自分がゲイだと思ったという少年なのだが、女の子とも友達になり、父とアメリカンフットボールの練習もしていた。でも中学や高校になると、自分の秘密(好きな子?)を告白するゲームやプロムで男女の親密なカップルばかりの間で独りぼっちでいたたまれない気持ちにもなる。大学に入り初めて白人の青年と恋人になり、それは社会人になっても続いた。そして、初めて彼を両親に紹介するため実家に招いて「彼を愛している」と告白すると、父親の顔が変わりディナーを中断し部屋を出ていく(母は手を握ってくれているが)。
彼からプロポーズをされ母だけが列席をして結婚式を行う。
そして、ラストもう老人になり僕は病院のベッドに横たわり、白人の彼に手を握ってもらっている。もう死の床なのでしょうか。

途中、マーチン・ルーサー・キング牧師の公民権運動のデモの映像と同性婚支持運動の映像がモンタージュされ、重ね合わされます。

途中の告白ゲームのシーンで、僕(フロイント)にもそんなことがあったなあと思い起こしました。中学、高校、大学と同級生には映画が好きだと言っていたのでしたが、そうするといつも聞かれるのが「女優は誰が好き?」という質問です。女優よりも男優が好きとは言えず(今も)、最近観た映画の中でよかった女優を答えていました。本当は、竜雷太、夏木陽介、加山雄三なんかが好きだったんです(東宝ばかりに出ていた皆さんですね、もうみんなじいさんですが)。彼らの海水パンツ姿の写真を見つめましたねえ。

夏木陽介さんが、本日他界されたとか。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

では、長い駄文をお許しください(「およげ!対訳くん」というブログの翻訳を参考にしています。このブログの「Same Love」の回、すごいです。コメントもすごい。「Love is Patient, Love is Kind.」という歌詞が新約聖書のコリント人への手紙の引用だというコメントがあります)。

では、失礼します。

■フロイントさん

こんにちはァ。

またまたおもしろい動画をありがとうございます。
すごぉおぉ~~くいい!!
朝食の支度をしたり、着ていく服のスタイリングをしたり、かいがいしく動く彼。
どーんとしてるけれど、ケガをした彼を気遣う彼。
なんて微笑ましいカプルなんでしょう。
これがお菓子メーカーのCMとわ!?

> こういうCMをやるところが、台湾の強さにも魅力にもなっていると思います。
全く同感です。台湾の懐の深さが感じられます。
台湾、大好き!!
(数年前はじめて台湾に行き、深い深い感銘を受けました)

> 「これからはあだやおろそかに飯など食えぬぞ」という意味のことを言ったと思うのですが、それに似た印象を持ちました。
これまた、フロイントさんしか言えないコメント!!
スバラシイ!!!
(このセリフ、実にクロサワらしいですね)

■フロイントさん

こんにちはァ。
> 本当は、昨日のコメントと合体して投稿すべきでした。ごめんなさい。
いえいえ、いつでも大歓迎です☆

>「Same Love」のMVです
泣けました・・・。
一曲の間に、ストーリー&ドラマがあり、
ちあきなおみの「喝采」を思い浮かべました。

ラスト、泣ける・・・。

>本当は、竜雷太、夏木陽介、加山雄三なんかが好きだったんです(東宝ばかりに出ていた皆さんですね、もうみんなじいさんですが)。彼らの海水パンツ姿の写真を見つめましたねえ。
ごめんなさい。吹いてしまいました。
なるほど~東宝系 強い!(それは考えたことなかった
少なくとも大映系ではないでしょうね。田宮二郎や川崎敬三ではダメでしょうね。
日活系の三人は、萌えはないけど男性に人気がありました(特に赤木圭一郎)

> 夏木陽介さんが、本日他界されたとか。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
ほんとに。合掌

この後、MACKLEMOR のPVをいくつか観ました。
どのPVも金かけてるつうか凝ってますね。
「DOWN TOWN」とかおもしろかった。
「DANCE OFF」イドリス・エルバ やっぱかこいい

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ナンシー☆チロ

Author:ナンシー☆チロ
映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
サッカーも好き☆
過去記事へのコメントも歓迎です。
尚、宣伝目的や記事に関連のないリンク・コメント・トラックバックなどはこちらで削除させて頂きますので、ご了承下さい。

追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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