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哀しみのトリスターナ

「哀しみのトリスターナ」
(1970/フランス+イタリア+スペイン/Tristana)


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げに恐ろしきは女なり その2

昼顔」(1967)以来、ブニュエルが再びカトリーヌ・ドヌーヴとタッグを組んだ一作。
尚、言語はスペイン語。ドヌーヴの声は吹き替え。

2018年2月17日より「華麗なるフランス映画」@角川シネマ有楽町で上映されます。(「昼顔」も!)
アランドロン作品もあるよ! 詳しくはこちら


トリスターナは16歳で母を亡くし、ドン・ロペの養女となる。
純真無垢なトリスターナはロペを本当の父のように慕う。

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ところが女好きのロペは、次第にトリスターナを“女”として見るようになる。

↓このシーンがそのターニングポイント。
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トリスターナは悪夢を見てうなされる。駆けつけたロペは彼女のはだけた胸元に目が吸い寄せられる。

エロティック~!

見ていてはあはあです。

程なくロペは彼女に関係を迫る。
この辺りのロペの描写がイヤったらしく、ただの好色なスケベじじい。
父と慕っていたのに・・・。
もう犯罪以外の何物でもねーです。
明らかに「性的虐待」でありますよ。
(ウッディアレンと養女スンイーのことが頭をよぎる・・・)
なまなましい直接描写はないんだけれど、なんだか見てはいけないものを見ているような・・・。
二人の関係が変わってから、トリスターナは別人のように、大人の女の顔になるんだよねえ。

ある日トリスターナは画家オラシオ(フランコ・ネロ)と知り合い恋に落ちる。
この辺りから彼女は変わって行き、ロペに憎しみをぶつける。
トリスターナはロペの元を去って行く。

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時が経ち、二人は町に戻って来る。
トリスターナは重い病気にかかり、家に戻りたいと言うのだ。
ロペは喜ぶ。
トリスターナの足は重症で、切断手術を受ける。

はい、ここからブニュエルの足フェチ全開!!
義足エロス!2作

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この辺からドヌーヴの顔が「般若」になって行く。
いつも不機嫌。ロペは彼女のいいなり。
すっかり主客逆転。そしてとうとうロペと結婚することに。
結婚式の夜、甘い一夜を期待するロペをトリスターナは冷酷に拒絶するのだった。

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ある夜、発作を起こしたロペ。
医者を呼ぶように言われたトリスターナは、電話をかけるふりをした後、外は雪が降る窓を全開にする。
そして、ロペが死んだのを確認するのだった。

この話って、「ビリディアナ」と「欲望のあいまいな対象」をミックスしたよう。
フェルナンド・レイはいつも若い女にふり回されるスケベじじい(笑) 
でもこの時まだ53歳なのよね。

今回のカトリーヌ・ドヌーヴはまるで「雪之丞変化」のようにさまざまな女の顔を見せるのです。お見事!
終盤、年を重ね、ひややかでコワ~~い顔した「般若顔」のドヌーヴが一番美しかった。→ 化粧品提供は CARITA

問題シーンのひとつ。
バルコニーに立つトリスターナは、庭の”ろうあ”の男に、ガウンの前をはだけて挑発する。
これと同じようなシーン、フランソワ・オゾン「スイミングプール」で見た気がするよ。シャーロット・ランプリングが庭師のじーさんを挑発してた。

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トリスターナが幼い時から繰り返し見る悪夢。
ドン・ロペの生首が町の教会の鐘楼にぶら下がっている。
彼を殺したいという願望の現れ?
そして、オラシオとの生活を捨て、なぜ家に戻ったのか?
ロペに復讐したかったから?
トリスターナは永遠の愛が信じられず、オラシオの重荷になりたくなかったのかしら?
最後に、散歩中のトリスターナが、赤んぼたちを見る目が”女性”の目になってる。
哀しみを覚えるシーンだった。

ホセ・アグアイヨのカメラが美しく、どれも切り取って保存したいと思わせる。
ビデオテープを巻き戻したような不思議なエンディングも印象に残る。

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↓撮影現場を訪れたトリュフォー
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===
ロッテントマトでは、
TOMATOMETER 100% AUDIENCE SCORE 83%


銀河PageTop欲望のあいまいな対象

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Author:ナンシー☆チロ
映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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