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グレイ・ガーデンズ

「グレイ・ガーデンズ」
(1975/Grey Gardens)


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TV映画 「グレイ・ガーデンズ 追憶の館」 からの~ ドキュメンタリ本編です。

ジャクリーン・ケネディの叔母とその娘を追ったドキュメンタリー「グレイ・ガーデンズ」が7月29日に日本初上映されました。
続編「グレイ・ガーデンズ ふたりのイディ」(2006)も上映。こちらは主に前作の未使用テイクが収録。
前売り完売。
監督: アルバート&デヴィッド・メイスルズ兄弟
@渋谷TOEI



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いくらTV映画がうまく作ってあったとはいえ、実際の映像はなまなましい。
特に屋敷の荒廃っぷりが・・・凄まじい。

ビッグイディのベッドは、ベッド自体が小宇宙になってる。
ここで猫たちが常に生活しているので、ふん尿まみれ。
さすがにリトル・イディは自分のベッドだけはいつもきれいにしてる。猫は上がらせない。
ビッグイディは、ここでパテとアイスクリームを食べ、ミニコンロでトウモロコシまで茹でてしまう(ベッドの上で!笑)

このベッドルームの一角にビッグイディの若い頃の肖像画が床に無造作に置いてある。その後ろがちょうど陰になって猫たちのトイレ場になってる。
TV映画版で屋敷に入ったジャッキーが思わず自分のスカーフを取って鼻を押さえるシーンがあるけれど、さぞキョーレツだったろう。

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ドキュメンタリでは、二人のイディの若く美しい時の写真や肖像画が出て来る。本当に美しい。
どうしてこんなことになっちゃったのかしら。

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二人のイディとこの屋敷は、まるで一心同体。
家というのは生き物なのだなあと思った。
屋敷もかつては美しい豪邸であった。
どんなに美しくとも人間も建物も、日々きれいにし、メンテナンスを心掛けなければならないのだな。

二人は“お嬢さま”だったので、自分でそうじをしたり、料理をしたりするのが出来なかったのね。それが不幸のひとつでもある(もっとも人間は必要にかられれば、どんなことも出来る場合もあるけれど)。

また、時代の不幸というのもある。
彼女たちの生きた時代、女性は結婚するしか生きていく術がなかった。特に上流階級の人々は自分の生き方を自由に選択出来なかった。

リトル・イディのスカーフの下の毛髪状態もわかった。

リトル・イディは強迫観念のように、隙あらば日光浴している。
まるで日光で浄化されるかのよう。

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「私はこの家を出て行くの」
ドキュメンタリの中で、リトル・イディは何度もこう言う。彼女はほんとに出て行きたかったんだろうな。
↓この毛皮は、TV映画版ではNYでの不倫相手からのプレゼントだった。
 後ろを向くと、毛皮がボロボロになってたのが悲しかった。

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観ていると、彼女たちがゲイに愛されたのがわかる気がする。
彼女たちはいわゆるアウトサイダーで、世間からは笑い者になっているけれど、好きなものを食べ、猫を愛し、歌を歌い気ままに暮している。そして、自分たちを恥じることはない。堂々とカメラに向かう(むしろ喜んで)
元は上流階級!昔は美しかった!そして、というのもポイント高い。

また、リトル・イディの独特のファッションセンスもポイントのひとつ。
スカートを上下反対にはいて安全ピンで留めるとか、セーターを頭にかぶってトレードマークのブローチで留めるとか。常にヒール靴をはいているのもエラい。トム・フォードもこの映画からインスパイアされたと言ってる。

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ふつードキュメンタリというのは、ノンフィクションでありながら、どこかに監督の意図する方向性が見られるもの。でもメイスルズ兄弟の視線はニュートラルに見える。
例えば「かつて上流階級だった親子がすっかり落ちぶれてヤバい」みたいな作り方も出来るはずなのに。そいうイヤ汁がないところがこの作品の評価されるところなのかも。

このドキュメンタリはその後のエピソードが尽きない。
便利屋(庭の手入れや家の修理)ジェリーは、ビッグイディのお気に入りのキュートボーイ。

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その後を検索すると――
彼は なんと! 世界的な彫刻家になっていた!
そして、パートナーはファッショニスタのテッド・ライアン・シェパード。
二人は理想のカップルと言われてます。

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2017年グレイガーデンズは全面リフォームされ、23億円で売りに出された。ベッドルームは10室!!
こちらのサイト で美しいグレイガーデンズにうっとりしてくださいませ。

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尚、「グレイガーデンズ」はブロードウェイでミュージカル化されています。
2009年宮本亜門の演出、草笛光子&大竹しのぶ主演で日本でも公演されました。

===

フレッド・アーミソン&ビル・ヘイダー ‘Documentary Now!’ での二人のイディww
ビル=リトル・イディ、頭にジャージかぶってる(笑)
お気に入りのブローチがポイント!
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ドラァグ・クイーン ジンクス・モンスーンのリトル・イディ
ドキュメンタリの中で、目が悪いリトル・イディは、虫眼鏡で星占いの本を見るシーンがある
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メイスルズ兄弟は、アルバートとデヴィッドで、弟のデヴィッドは1987年55歳(脳卒中)で亡くなっている。
アルバートは活動を続け、最近では「アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー」(2014)が2016年に日本で公開された。
2015年すい臓がんで亡くなった。88歳 合掌

アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー [DVD]
アイリス・アプフェル
KADOKAWA / 角川書店
2016-09-21



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Author:ナンシー☆チロ
映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
サッカーも好き☆
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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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