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ロングタイム・コンパニオン

「ロングタイム・コンパニオン」
(1990/LONGTIME COMPANION)


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莫大な遺産を相続したディヴィッド、TVドラマの脚本家・ショーン、スポーツ・インストラクターのウィリーらは、友人のジョンとビーチハウスを借り切って夏を過ごすゲイ仲間だった。
1981年7月、彼らは同性愛者たちが原因不明のガンによって死亡した新聞記事を読みショックを受ける。
その翌年、ジョンがエイズを発病し、翌1983年に死亡する。
そして、次々と仲間が発病してはこの世を去って行き、遺された仲間はエイズを撲滅する活動を始めるのだった。
9人のゲイたちの9年間を描く。


いい映画だなあ。泣けますた。

これ、前に観たんですけど、最近、寛子ちゃんちで UPされて、
ああ、又、観たいなあ、と、リピート鑑賞。

冒頭、ブロンディの [TIDE IS HIGH] をバックに、浜辺をジョギングする男。
すると、いきなり ”ゼンラ”になり、海へ走り出す(ケツ丸出しで)。
このオープニングだけで、ああ、これはいい映画だな、という予感が・・・(ほんとか!?)。


’81年7月、NY TIMES紙に、ある病気が報道される。

――41人の同性愛者から新種のガンを発見。
  まず、NYで患者が発生。
  カリフォルニアでは、2年間に8人死亡。
  このガンの原因は不明・・・。

 
9人のゲイたちそれぞれがこの記事に反応する。
この辺りの描き方が小気味よく、つかみは OK! というかんじ。

最初は気にも留めない者もいたが、やがてそれが彼らに密接に関わって来る事になる。

===

続いて流れるのが、ああ、これ誰だっけか?! このボーカルの声。
ヒューマン・リーグ [THINGS THAT DREAMS ARE MADE OF] 。
この辺で、すっかり’80年代モード全開。


’81年、、デイヴィットを中心としたゲイたちのファミリー。
平和で幸せな日々。

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主人公 ウィリーは、ファジーと出会う。


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右:ジョン=ダーモット・マロニーちゃんです。 若い!!
’65年生まれだから、この時25歳ね。
このマロニーちゃん、思い切りおネエっぽかった!


この出会いがロマンティックでいいのよねえ 
ラブのはじまりは、いつでもステキ☆だけど。
ウィリーは、ファジーに一目惚れ。
ウィリーの親友 ジョンのおかげもあって、二人はいいかんじに・・・。

ウィリー:実はオレ、毛深い男に弱いんだ・・・


ウィリーとオレ、男の趣味が合うわ!

ああ、このファジーが超タイプなんですけど。


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こんな熊ちゃんだけど、弁護士やってます☆

ウィリーとファジーは、晴れて同居することになる。
ラジオを聴きながら、一人その引越し荷物を解いているファジー。
ラジオから、「ドリームガールズ」の曲が流れると、思わず
リップシンクで、踊ってしまうファジーがキュート 

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バカですね~

シリアスなテーマながら、こういうユーモアセンスもあって、いいのよね。

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ウィリーとファジー 



そして、翌’82年、ジョンが病院に担ぎ込まれる。
あの新聞記事を読んだ時の不吉な予感が現実になる。

ところで、このダーモット・マロニーちゃんのジョンって、
フルネームが、ジョン・デイーコン っていうんだよね。

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お、珍しく、ジョンが前面の位置取り! ロジャー、かわい~い!

ゲイの仲間同士、お互いに疑心暗鬼になっていく様がおぞましい。
――おまえは、大丈夫だろうな?
  浮気してないだろ?


この作品の中で、もっとも印象深いシーン:
入院した友人を見舞い、あいさつのキスをした後、ウィリーが洗面所で頬や口中をゴシゴシと執拗に洗う。
エイズという病気についてまだ何もわからない時代であった。

そんな中、昼のメロドラマで、男同士のキスシーンに大騒ぎするという当時の風潮が描かれたりしてちょっとおもしろい。。
(TVでゲイが描かれるというのがまだ珍しい時代)
結局エイズ疑惑でこの俳優は降ろされるというゲイ受難の時代であった。

最年長のカップル、ショーンが病に倒れ、デイヴィットが献身的に看護する。


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この末期のショーンは、晩年のメイプルソープのイメージとダブった。

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ラストは又冒頭のビーチに戻るという演出も気が利いてる。
このラスト辺りで又泣ける・・・。


まだ’90年という時にこういう作品を撮った、ノーマン・レネ監督に敬意を表したい。
世の中はまだエイズをとらえどころのないものとして扱っていて、そんな中、次々と著名人が亡くなっていくという、怖ろしくも悲しい時代だった。
ゲイに寄り添った描き方をしているなあと思ったら、監督自身エイズで亡くなっていたんですね。合掌。

残った人々が、エイズ根絶や世間の偏見に立ち向かうという、ポジティブなパワーを感じるラストシーン。
それは、監督の思いを託したものだったのであろう。

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人によっては、これはずいぶん美化されている、という人もいるかも知れない。
劇中、エイズで亡くなるゲイたちは、悲しんでくれる友人や恋人がいる。
特にショーンは裕福なパートナーがいて手厚い看護を受ける。
実際は恋人に去られ、仕事も失い、悲惨な最期を迎えた人も多いかと思う。
しかしこの時期このテーマを描くには、あえてポジティブに行こうと、ノーマン・レネは思ったのではないか。

この作品、当時東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で上映されていたら、大拍手だったと思うな。
何度見てもいいよ、これ。
出て来るゲイはみな魅力的だし。

我的にはこの時代といえば思い出すことがある。
おそらく、’90年(キース・へリングが亡くなったすぐ後だったと思う)夏の週末海に行った。
その際、浜辺でねっころがって読もうと、<BRUTUS> を買った。
キース・へリングとロバート・メイプルソープという二大巨星の追悼特集だった。
エイズについての詳細:エイズの歴史や医学的問題、二人の残した仕事についての記事で、私は海に入るのも忘れ熟読してしまった。
特に印象深いのは、あるメイプルソープの作品:
頭部に呼吸用のチューブが付いたレザースーツを着た男の写真。
これが、"SKULL FxxK" の為の装備と知り、おったまげた ものだった。

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<JOE> ロバート・メイプルソープ

メイプルソープ作品をはじめて知った夏であった。
煽情的なメールヌードがあれば、優雅でエロティックな「FLOWER」シリーズ、
メイプルソープ作品は、たまらなく魅力的だ。

Flowers (Minature Edition)Flowers (Minature Edition)
(1994/11/01)
Robert Mapplethorpe

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メイプルソープは、1989年、43歳、キース・へリングは、1990年 31歳で、そして、’91年 フレデイ・マーキュリー 45歳で亡くなることになる。


タイトル:<ロングタイム・コンパニオン> は、劇中、ショーンが亡くなった際、新聞のお悔み欄に載せる言葉 
――彼の ”ロングタイム・コンパニオン(長年の伴侶)”
デイヴィットが最後まで彼を支えた

から来ている。
新聞読者にはゲイ・アレルギーの人もいるから、「彼の ”恋人”」は使わない方がいい、といったやりとりがある。
長じて、同性愛のパートナーを指す言葉 のことである。

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