それでも生きる子供たちへ

「それでも生きる子供たちへ」
(2005/イタリア=フランス/ALL THE INVISIBLE CHILDREN/
LES ENFANTS INVISIBLES)


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7か国の子どもたちが直面する厳しい現実を、それぞれの国を代表する監督たちが綴ったオムニバス映画。
少年兵士やストリートチルドレン、エイズやドラッグなど、実際に避けては通れない数々の問題を観る者に突き付ける。
スパイク・リーやエミール・クストリッツァ、そしてジョン・ウーらがその手腕を大いに発揮。それぞれが個性的で、一本の長編映画にも劣らない愛にあふれた作品を作り上げた。



【イタリア映画祭2007 上映作品】


ロードショウ公開された時、こどもの映画だし観たいなあと、たもたもを誘ったら、
「なんだかかわいそうな映画じゃないの? やだ」 と言われてしまった。

その時は、ええ~、そんなことないと思うけど・・・と思ったが、実際見てみると、こどもたちの置かれた現実は、たしかにシビアであった。


――大人は誰も、昔は子供だった。
   でも、そのことを忘れずにいる大人はほとんどいない。
(アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ「星の王子様」)


世界中の子供たちの窮状をアピールする為作られた7作のオムニバス。
世界中の監督が集まって、その国特有の現状を描いているのよね。

銃を持つ少年兵(ルワンダ)、親に盗みを強要されるジプシーの少年(セルビア・モンテネグロ)、HIV胎内感染のティーンエイジャーの少女(アメリカ)、格差社会に生きる少女(中国)・・・

どの子も過酷な状況にいるんだけど、最後は明るい未来を暗示したものになっているので、こちらも救われます。

スパイク・リーが撮った作品は、HIV感染の少女だけでなく、アメリカの抱える問題の縮図。
両親はヤク中でHIV感染者、父はイラク帰還兵でPTSDに苦しんでいる。
父が働かないので家には金がなく、両親はけんかばかりしている。学校では「エイズ」といじめられる。
なんて、かわいそう・・・だけど、アメリカには彼女のような子は珍しくないだろう。

カティア・ルンド(<シテイ・オブ・ゴッド>)は、ブラジルのストリートチルドレンをポジティヴに描いた。
貧しいけどたくましい兄妹。微笑ましくてかわいい。
彼らの楽しみはサンパウロFCのゲーム。
さすがブラジル、サッカーが人生そのものと実感。
この子たちは貧しいけど、日本で学習塾に通わされているこどもたちとどっちが幸せなんだろう、などと考えてしまった。

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格差社会の少女はジョン・ウー作品、いつ白い鳩が飛ぶかとワクワクしていたが、今回鳩は飛びません。
(<レッドクリフ>でも白い鳩が飛んだらしいじゃん、さすがジョン・ウー、お約束)


ジョーダン&リドリー・スコットが撮った作品は、唯一大人、しかも有名ドコロが出て来る → デヴィット・シューリス。
彼は報道写真家で、自宅でパニック発作に襲われている。悲惨な戦場を見て来たからだ。
次のシーンで彼はこどもに戻り、幼なじみたちと森で遊んでいる・・・
この作品は唯一のファンタジーになっていて、最後じわ~っと思わず目頭してしまう。

ジョーダン・スコット って、myステキおやじ リドリーの一人娘だったのね。

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娘も同じ仕事をしているなんて知らなかった。しかも美人~☆


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こちら、my ステキおやじ リドリー・スコット 


一番たまらないなあと思うのは――

ルワンダの少年兵が紛れ込んだ建物は、誰もいない学校だった。
黒板の字をなぞり、教室の椅子に座ってみる。
少年兵のギラギラした目が、いつの間にかいたいけなつぶらな瞳に変わっていてせつなくなった。
又、角兵衛獅子の親方のようなオヤジの元で働かされている中国の少女も学校へ行くことを夢見ている。

貧困や飢餓に苦しむ国のこどもたちはよく 「学校に行きたい」 と口にする。
日本にいる私などは、学校は嫌いじゃないが好きなところでもなかった。
彼らにとって学校は 「特別な場所」 なのだ。

こどもは親を選んで生まれて来る事はできない。
同時に生まれて来る国も選べないのだ。
世界中のこどもたちが学校に通える日が来ますように。


しかし、これ、なんで 「PG-12」 なんだろう?
エロも暴力もないと思うけど・・・。
子供たちの置かれた状況があまりに過酷で、こどもには刺激が強いということか?

尚、イタリア外務省・ユニセフ・WFP(国連世界食糧計画)が企画に参加・協力している。 

こども01
このコは、ナポリのワルガキ。 
スケベモーホオヤジに目エつけられてて、おばちゃん、心配。


→ この作品<CIRO>は、マエストロ:ヴィットリオ・ストラーロのカメラだった!!!


LGFF 日程決定!!PageTopメイプルソープとコレクター

Comment

これ、イタリア映画祭で上映されてたんですが、
その時には観られなくて、劇場で鑑賞しました。
ジョーダン&リドリー・スコット監督 の『ジョナサン』に使用されていた曲がとても気になって、
配給会社にまで問い合わせたんですけど、
サントラすら出てないってことで・・・。
『チロ』を撮影した、ステファノ・ヴェネルッソ監督には、
サイン会でサインをもらいましたよ♪
ナポリの悪ガキ可愛かったですよねw

■たみきさん

>これ、イタリア映画祭で上映されてた
ほえ~、そうなんだ~、知らなかった。
たしかにイタリア主導で動いた企画だものね。
>『ジョナサン』に使用されていた曲がとても気になって、問い合わせたんですけど
また、マニアックな・・・(笑)
たみきさんの探究心&行動力には頭が下がるなあ。

>ナポリの悪ガキ可愛かったですよねw
ここに出て来るナポリはずいぶんきれいになってたね。
私のイメージだと汚い街ってかんじ。
悪ガキ仲間に、「おまえホモになるなよ」なんて言われるシーンに吹いてしまいました。

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ナンシー☆チロ

Author:ナンシー☆チロ
映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
サッカーも好き☆
過去記事へのコメントも歓迎です。
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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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