サンシャイン・クリーニング

「サンシャイン・クリーニング」
(2009/SUNSHINE CLEANING)


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シングルマザーのローズ(エイミー・アダムス)は、ハウスキーパーの仕事をしながらオスカー(ジェイソン・スペヴァック)を育てている。彼女の妹(エミリー・ブラント)はいまだにアルバイト生活をしながらの実家暮らし。ある日、息子が小学校を退学になったのをきっかけに、姉妹は事件現場のクリーニングというヤバそうな仕事を始める。
2006年アカデミー賞2冠に輝いた 『リトル・ミス・サンシャイン』 のプロデュースチームが手掛ける心温まる人間ドラマ。


前作 <リトル・ミスサンシャイン> が面白かったので見たかった。
しかも、姉妹で ”事件現場の清掃業”って、超ウケるぅ~~

13:40 @渋谷 シネクイント

ローズはシングルマザー、ハウスクリーニングの仕事をしながら一人息子 オスカーを育てている。
妹、ノラはフリーター、今だに実家暮らし、最近ウエイトレスの仕事をクビになった。


ここまではまあ、ありがち、ありがち。
しかし・・・

ローズは刑事のマックと長年にわたって不倫関係を続けている。
ローズはかつて、ハイスクールのチアリーダー、学園の人気者。マックはアメフト部の花形選手。
お似合いの二人、誰もが二人は結婚したと思っていた。


はああああ・・・しょっぱい。
美人で人気者だったのに、今は生活に疲れたシングルマザー。
前作 <リトル・ミスサンシャイン> から続いて、人生の ”負け組” を描いた。
”負け組” ”勝ち組” ってイヤな言葉よね。
勝ちとか負けって、誰が決めるのよ!? と言いたいとこだが、やっぱりローズは明らかに ”負け”ている。

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元アメフト部ッス!(マック : スティーヴ・ザーン)

金が要り用になったローズは、マックの勧めでノラと 「事件現場の清掃業」 を始めることに (両国 「芽吹オフィス」のキヨと同じシゴトですね)。
これがちょっと珍しい仕事なので、見ていて面白かったッス。
この仕事って特殊だから実入りがいいのよね。最初トーシロだった二人だが、清掃グッズ専門ショップの ウインストンの助けもあり、やり甲斐を見出していくが――

血液ってふつーの洗剤では落ちないのね。 (TOP画像ご参照)
↓それ専用の薬品類がいろいろあるんですな。(ウィンストンのショップにて)

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脚本がうまいのよね。ふつーの映画だったら、細腕繁盛記 加代だズラ で終わるところだが、二重三重に二人の半生を描く。

ローズの負け犬人生は高校卒業後、マックと結婚できなかったところから始まっている。
ベストカップルと言われていたのに、なぜ結婚できなかったんだろう? なぜマックは、ヘザー(現マック夫人。これが美人ならまだわかるがブス女の上、性格も良くはない)を選んだのか?
観ている側は疑問に思うが、実は当のローズ本人にもわからないのだ。

――なぜヘザーを選んだの?


ホテルのベッドの上でローズはそう尋ねる。 マックは答えない。

”あの時” からローズの人生は前へ進むことをやめてしまったのだ。
”あの時” から不倫関係を続けているって、なんて不毛なんだろう。(オスカーの父親もマックというのがわかってくる)

一方、妹のノラ、どの仕事も長続きしない。何をやっても満足にできた試しがない。
まあ、こういう若者はどこにでもいそうだけど。

姉妹の母は、二人が幼い時自殺した。
風呂場で死んでいる母を見た時から、ノラの人生は前へ進むことをやめてしまったのだ。
自分の中で何かが欠落している。人生と向き合うことをやめてしまったノラ。
二人は、「死の後始末」 という仕事を通して、人生と向き合い再生して行く――

この作品の魅力のひとつ キャスティングの妙。
ローズ役 エイミー・アダムスは、ついこの間にはお姫様だったのに、今は疲れたシングルマザー。
ノラ役 エイミー・ブラントは、ついこの間にはモード誌の編集だったのに、今やゴスメイクのプータロー。
今こんな役をやれるなんて彼女たちは幸せね。

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しかしこの作品で文句なく光っているのは、
ウィンストン役 クリフトン・コリンズJr
左腕がない役なのよね。どうやって撮ったんだろうと思うけど、CG処理だわよね。
とにかくキャラが立っていた。

sun03.jpg
超キャラ立ち!!

<リトル・ミスサンシャイン> でアカデミー助演男優賞を受賞したアラン・アーキンも、引き続き食えないじーさん役で出演している。
そういえば、前作では途中から死体になるんだった。このプロデューサーチームは常に 「死」 をモチーフにしているってことなんだな。

<リトル~>の出来が良かったので、比べると小粒感は否めないが小品らしい味わいがある。
姉妹の再生を象徴する、彼女たちが母と ”再会”するシーンが泣ける。

人生晴れたり曇ったり。
人生楽ありゃ苦もあるさ。くじけりゃ誰かが先に行く、というお話 (違うか)

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やっぱり、ファミリアの絆は強し



ベリイ・タルトPageTopGANDY of 紳士の最新王道スタイル

Comment

こっちにも^^

>はああああ・・・しょっぱい。
あぁ!まさにそうですよね!
今頃になって「なぜヘザーを選んだの?」ずっと心に持ちつづけていた疑問だったのでしょうね...う~ん!しょっぱいっ!

この映画、好きですよ。音楽もいい。

これおもしろそう!DVDになったら見てみようと思います。

殺人現場のクリーニングをする女性といえば、昔の映画『フェテイッシュ』を思い出しました。すっごくブラックユーモアの効いた好きな映画で、チロさんにお奨めです。

■あんさん

コメントありがとうございます。

> 今頃になって「なぜヘザーを選んだの?」ずっと心に持ちつづけていた疑問だったのでしょうね...
結局答えは出なかったですよね。
ママの自殺の原因もわからなかった。
でも答えがわかったからって何になる、って話ですね。
アメリカ映画だけど、何もかもが割り切れるストーリーになっていないところがいいですよね。
こちらもTBお願いしま~~す。

■スカージョ☆

> これおもしろそう!DVDになったら見てみようと思います。
うん、すぐDVD化しそう(笑) 最近はこういうサイクルが早いよね。

> 『フェテイッシュ』
ワオ!(アメリカ人か!?) 好みのタイプ☆
これ、製作がタランティーノなのね。
それじゃあ、ブラックが利いてておもしろいはずだわ。
探してみるね。多謝。

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ナンシー☆チロ

Author:ナンシー☆チロ
映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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