ヒストリーボーイズ

「ヒストリーボーイズ」
(2006/UK/THE HISTORY BOYS)


ヒストリーボーイズ [DVD]ヒストリーボーイズ [DVD]
(2009/03/06)
ジェームズ・コーデンスティーブン・キャンベル・ムーア

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1983年、イギリス、ヨークシャーのとある高校。同校の名物教師ヘクターは、生徒たちに型通りの頭でっかちな人間ではなく広い視野を持った大人になって欲しいと深みのある教えを説く事に情熱を注ぐ。だが、進学実績を重視する校長は、受験に集中させるためオックスフォード出の若い教員アーウィンを呼び寄せるのだった。
本国イギリスでローレンス・オリヴィエ賞を受賞し、トニー賞でも6部門を制覇した同名舞台を舞台のキャストそのままで映画化。



以前フロリーさんにおススメいただいた作品。

>チロさん絶対お好きだと思います!!(断言)

はい、大好きでした!!


UK好きとしては、たまらん、たまらん。
何から何まで 「ザ・UK」な作品。

何が 「ザ・UK」 かって、まず話の展開ッスね。
生徒たちと変わり者の教師の話ってーと、こりゃ、「落ちこぼれ」だねと思うじゃないの。
ところがどっこい、オクスブリッジを目指すエリート進学組。
受験とは直接関係ない授業ばかりするヘクター先生なので、受験対策の為、オクスフォード出身の教師 アーウィンがやって来る。
カタブツ風のアーウィンは、きっと受験至上主義のヤなヤツなのね、と思いきや、柔軟でくだけた話もできるデキるヤツだった。
ヘクター=善、アーウィン=悪 といった二元論になんかならないわけ。
ことごとくお定まりのパターンを裏切ってくれる展開なのよね。

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色気のないカタブツ風だけど・・・

一方、ボーイズたちも、ヘクター先生の授業じゃ合格出来ない、と割り切っている。
なんだかドライで大人なのだ。

単純なストーリーじゃない。ね、「ザ・UK」っぽいでしょ。

そして――(以下ネタバレ含む)



ヘクター先生は、放課後自分のバイクに生徒を乗せて、ボーイズの股間にタッチするのを楽しみにしている。
ボーイズたちは「さびしいエロ教師」への 「奉仕のココロ」で、その ”お楽しみ”につき合ってやっている。
ボーイズ、大人じゃん! ヘクターは隠れホモなのだ。(妻あり)

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さびしきエロ教師


ボーイズの一人、クラスのおもちゃ的存在 ポズナーはクラスメートのデイキンに思いを寄せている。
ポズナーは自分がゲイであると自覚している。

ある日ポスナーは、アーウィンに恋の相談をする。
相談を受けたアーウィンは後日先輩教師に言う。

――僕も同類だよ、
と彼に言えなかった・・・

ええええええーーっ!!! アーウィンよ、おまえもか!
(しかもさりげなくカミングアウトしてるし)

ことほどさようにこの作品は、全編ゲイテイストで覆われている。


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かわゆい☆ ポズナー役 サミュエル・バーネット 



さてここでUKの大学入試方法について:
日本のような暗記筆記問題でなく、小論文と面接のようだ。
特に歴史の問題に重点が置かれている。→ これがこのタイトルになっている。

暗記問題ではないので、歴史について彼らは時にクラスでディスカッションしたり、問題を掘り下げて行く。
ものごとへの奥行き・広がり、機転、隠し玉の教養。

彼らは「智」を究めて行く。
学問って本来そういうものじゃないの? 
それぞれが自分の歴史観を持つって、自己のアイデンティテイにもつながるよね。
そういうものが日本の学生には決定的に欠落していると思う。

試験当日・・・。
ほほおおぉ(ためいき) オクスフォードの美しいこと!!
あんなところで勉強できる人は幸せね。(しばし観光気分)

そして、試験の結果は? ――

一方、アーウィンとデイキンは次第に魅かれ合っていく。
結果発表当日、二人きりになった彼らは・・・。

二人きりになった時、アーウィンはそれまでの教師の顔から一人の男の顔になるんだよね。
それがちょっとキュートでさ、うまいんだよねえ~、スティーヴン・キャンベル・ムーア。

ゴーインに迫るデイキン。

――眼鏡 外せよ

もう、はあはあしてしまいました。
ああ、やっぱり教師と生徒ってありなのね。

デイキン役は、ドミニク・クーパー(<マンマ・ミーア>)
チロ的に好みじゃないんだけど、頭がキレて大胆で自信家のデイキンにぴったりだった。

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スティーヴン・キャンベル・ムーア
素の顔はまた別の表情ですね



この後、マジっすか!? という結末もUKらしい。

最後はちょっと変わったアメグラ方式で彼らの10年後が描かれる。ここは舞台的でいい。
みな何らかの形でヘクター先生の影響を受けた進路だった。
やっぱりボーイズたちは、ヘクター先生のことが好きだったんだ。
だけどさ、隠れモーホ教師とセクハラ受けてた生徒の絆を描く話なんて、日本じゃあり得んだろ!?
そこが何より 「ザ・UK」なり。

見終わってしみじみ出来る作品。
楽しかった。フロリーさん、ありがとう。

history01.jpg
移民、ユダヤ系、イスラム系などいろんな生徒がいるとこが
PC=政治的に正しい


===

ところで、体育会系バカ・ラッジ役 ラッセル・トヴィーは、ゲイであることをカミングアウトしているようですね。

history09.jpg

===

映画に流れる80年代サウンドも楽しい。
オープニングに使われている曲が、タイトル&バンド名が思い出せなくて1週間悶え苦しみました。

↓正解はこれだった。メロデイしかわからない曲を調べるっていい方法あるの? 
(このイントロって一度聞くと耳から離れないよね・・・)








シャンハイ・ナイトPageTopイングロリアス・バスターズ

Comment

映画は見れてないんだけど

舞台のニュースを読んで、CDだけ持ってるよぉ~~~♪
もちろん80年代音目当てで買った。
アズテック、キュア、エコバニ、極めつけはモノホン、ルーファスだな。ルーファスは自分採用? ってやっぱりそっちだからだよね(w 

■白みるくさん

> 舞台のニュースを読んで、CDだけ持ってるよぉ~~~♪
お、さすがチェック早いな、白みるくさん。
そっか! サントラなんて出てたんだ!
---
ぬあんだ~、これ見たら一発じゃん!
NEW ORDERに1週間も悶え苦しむことなかった・・・。
しかし'80年代でもこのセレクション、超シブいね。
THE SMITH なんて、うんうんうなづいちゃうよ。
ルーファスもいたんだ。わかんなかった。

映画を見て、これ舞台で見たかったなあ~と思った。
すっごく知的な作品。
オリジナルの作者(脚本も書いてる)は、やっぱりゲイなんだよね。
チェック甘くてすまんです。

こんにちは

私もサントラもってますよ!!
思わず買っちゃいました(笑

これは絶対舞台でみたいよね!!
来ないかな??
もしかして、もしかして、もしかして、ぐらいだったら
ありそうかな??

記事は4月11日号です。

■アンソニーちん

> 私もサントラもってますよ!!
ええっ、ブルータスよ、おまえもか。

> これは絶対舞台でみたいよね!!
> もしかして、もしかして、もしかして、ぐらいだったら

あはは! ”もしかして”なんだかありそうな気がする~(古いか!)
見たい、見たい!

> 記事は4月11日号です。
あ、ほんとだ! アンソニー先輩! 
これさ、DVDのカバーとタイトルでミスリードしない?
おめでたい学園モノなのかなあ、と思ってた。
見たら全然違う。
これからコメントしてきま~す。
TBよろちく。

言い忘れた・・・

>ラッジ役 ラッセル・トヴィー
先日、ルパート・エヴァレットのインタビュー:
カミングアウト後仕事が制限されたから、俳優は安易にカミングアウトするべきではない
を見たばかりだから、なんだか心配しちゃう。
UKだとカムアウトしてる俳優ってけっこいるのかな?
ところで、ルパート、整形で顔がえらく変わってた。(ちょっと悲しい)

ほんとだ

>DVDのカバーとタイトルでミスリード、
ほんとだ!!青春学園ものに思える!!

>ルパート・エヴァレットのインタビュー
>カミングアウト後仕事が制限
彼でさえそうなんだったら、実績のない若手にとっては大変なことだよねぇ。
わたしもラッセル・トヴァー、心配です。

>ルパートの整形
まだみてない!!
でも最近ちょっと老けて見えていたから、整形は時間の問題だったのかも……

TBよろしく。

Re: ■アンソニーちん

> >DVDのカバーとタイトルでミスリード、
> ほんとだ!!青春学園ものに思える!!

だよね~
おススメされなかったらまず見なかったなあ
アンソニーちんは舞台の情報から入って映画にたどり着いたのかな。


> 彼でさえそうなんだったら、実績のない若手にとっては大変なことだよねぇ。
サー・イアン・まっけらんくらい行くと別ステージだけどね。

> >ルパートの整形
> でも最近ちょっと老けて見えていたから、整形は時間の問題だったのかも……
チロなんか、本人自体がご無沙汰だったよ。
監督やスタッフはいいけれど、俳優はむずかしいんだね。

こんにちは

私もそんなにはやくから知ってた訳ではないです。
「マンマ・ミーア」のドミニク・クーパーあたりで引っかかったのだと思うよ。

Re: ■アンソニーちん

> 私もそんなにはやくから知ってた訳ではないです。
> 「マンマ・ミーア」のドミニク・クーパーあたりで引っかかったのだと思うよ。

記事中にも書いたけど、チロ的に好みじゃないんでスルーしてました。
そういえば、<マンマミーア>でも歌ってたね。
今回この人、UKの人だったんだ~とわかってオドロキ~~ ちょっと意外。
次のスター候補ってかんじがするにゃ。

他のボーイズたちもみんな可愛かったね。UKのコたちだから。

あ、そうそう、アンソニー宅のクリスマスバージョンのテンプレ、すっごくかわいい☆
gooってセンスのいいテンプレが多い気がする。

レビューありがとうございます!

コメント遅くなってすみません。
やはりお好きでうれしいですv
私もこのジャケットとタイトルはミスリードしてると思います。
こんなにゲイが出てくる&知的な映画だとは誰も思わないでしょう。

>体育会系バカ・ラッジ役 ラッセル・トヴィーは、ゲイであることをカミングアウトしているようですね。

カムアウトしてるなんて感動だけど、心配です…!

Re: ■フロリーさん

ああ、良かった!見に来てくれて。

> やはりお好きでうれしいですv
うん、すごく楽しかった!

> 私もこのジャケットとタイトルはミスリードしてると思います。
「るー○ーず」みたいなのを想像してました。

> こんなにゲイが出てくる&知的な映画
こりゃ、言い得て妙! うまい!
ふとっちょのコが、芸術家や偉人のゲイ事情に異常に詳しいところが笑っちゃいました。
「ミケランジェロは生涯男だけ描いた」つう説には、目からウロコ!

> >体育会系バカ・ラッジ役 ラッセル・トヴィー
>カムアウトしてるなんて感動だけど、心配です…!
うん、心配・・・。
このコは別にゲイ役じゃなかったけど、演じていて思うところあったでしょうね。
このコの合格結果の件りはさわやかでよかったな~
またおススメあったら、教えてネ☆ 多謝。

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ナンシー☆チロ

Author:ナンシー☆チロ
映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
サッカーも好き☆
過去記事へのコメントも歓迎です。
尚、宣伝目的や記事に関連のないリンク・コメント・トラックバックなどはこちらで削除させて頂きますので、ご了承下さい。

追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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