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愉快なフェリックス

[愉快なフェリックス]
(1999/FRANCE/Drole de Felix)


felix02_20110116205638.jpg



同性愛者のフェリックス(S・ブアジラ)は、まだ見ぬ父親を探し求めて、ヒッチハイクの旅に出る。様々な出逢いが待ち受けるユーモアあふれるロードムービー。
ベルリン国際映画祭審査員賞を受賞。


【現代フランス映画の肖像/ユニフランス寄贈フィルム・コレクションより】 
 その1 @京橋フィルムセンター
 

フランス映画の海外普及を促進する機関 「ユニフランス」 から、「フランス映画祭」で上映された日本で未配給の作品がフィルムセンターに寄贈された。、その中から1992~2005年製作の54作品が上映される企画。

先の記事 でお知らせした通り、2003年東京国際レズビアン&ゲイ映画祭上映作品をリピート鑑賞。
アンソニーちんを誘って行ってキタ。

【第12回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(2003)上映作品】


フェリクスは、自分が生まれる前に生き別れた父を訪ねる旅に出る。
ノルマンデイからマルセイユまで、数日間のロードムーヴィー。


例によってお決まりの文句で恐縮も、内容をすっかり忘れていた(断片的に印象に残ったシーンはあるけろ)。
2003年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭だもんね。もう7年前か。
今見ると脚本がよく出来ているなあと思う。

旅の行程がいくつかの 「章」 に分かれている。
各章にはそれぞれタイトルがついている。
「僕の可愛い弟」 「僕のおばあちゃん」 「僕の姉」 などなど・
旅の先々で出会う人々をなぞらえているわけ。
これが気が利いているというか、いいじゃな~い。
フェリクスは父に棄てられ、母と二人きりで生きて来たのではないか。
”可愛い弟” や ”おばあちゃん” を持たなかったフェリクスの願望とも思われ。

”弟” 旅の最初に会った17歳の男のコ。ゲイという自覚はあるようで、フェリクスに恋する。
だけどフェリクスが寝てくれないのですねたりする。カワイイ 

felix05.jpg



”おばあちゃん” は、見ず知らずのフェリクスにむりやり泊まって行けと言い、昔の恋愛バナシをしたり。

felix04.jpg



”いとこ” のような鉄道員と野原でヤッってしまったり → TOP画像ご参照
→ 断片的に印象に残ったシーンというのはここで、ステデイな恋人(@ラブラブ)がいるのに、あっさり浮気しちゃうんだなあ、と当時思った。

felix03.jpg


もうひとつこの脚本でいいのは、朝のメロドラマにフェリクスがはまっている件。
行く先々でも続きが気になる。
ノルマンデイの自宅では、恋人ダニエルに 「アホドラマ」 とバカにされるが、おばあちゃん宅ではおばあちゃんもハマっていて、二人で見入ったり(笑)
「このドラマ、くだらないけどそこがいいのよ」
この脚本、笑いのセンスもいいのだ。


出発前夜、父に会えるのを楽しみにしているフェリクスに、ダニエルは水を差すようなことを言う。
「歓迎されるとは思わない」
怒るフェリクスに、「期待してがっかりさせたくないだけ」 

その後おばあちゃんも、「今さら会ってどうするの?」 と言う。

マルセイユ近く、最後に会った釣りをしていたおじさんは、
「おやじに会って一発殴りたいのか?」 と聞く。
「ただ会いたいだけ」
「連絡もしないでいきなり会いに行くのは一発殴るようなものだ。
そっとしておいてやれ」

そしておじさんはマルセイユまで車で送ってやると言う。
果たしてフェリクスは父に会えたのだろうか。
そのことは明かされないまま物語は終わる。
観た人に判断は委ねられることになるのだが・・・。

本来旅の目的であった父との対面が、旅の間にどうでもいいことになって行く。
終わってみれば、(手垢のついた言葉で言うと) フェリクスの 「自分探しの旅」 だったのか。

フェリクスはハンサムで魅力的な青年だ。
だがアラブ系移民で差別があったり。同性愛者として偏見もあるだろう。
HIVポジティヴで旅の途中も服薬を欠かせない。
様々な問題を抱えながら、前向きに生きているフェリクスに観客は惹かれずにいられない。
ベルリン国際映画祭審査員賞受賞というのも納得です。
だってほんとにいい映画だったもの。


フェリクスとダニエルはラブラブで、レストランでも駅でもいちゃこらこいてて微笑ましい。
この監督はゲイなのかな? と思っていたら・・・。

この作品の画像検索していたところ、この画像がヒット。

felix07.jpg


キャプションはないがおそらく共同監督(脚本も)の、オリヴィエ・デュカステルとジャック・マルティノー。
そしておそらく二人はパートナー同士と思われ。
この二人の2ショットからラブラブのかほり感じるよね。
→ Imdbにて(互いに) 「ロングタイムコンパニオン」 の記述発見
(ちなみに海坊主の親方風のがオリヴィエ)

”おばあちゃん” 役 パタシューは、フランス・シャンソン界をリードする大歌手だそうな。貫禄。
”姉” 役 アリアンヌ・アスカリッドは実力派女優らしい。(そう言われればどこかで見たような気も・・・)
アリアンヌのエピソードがすっごくおもしろかった! (三人の子持ちシングルマザー)

この後、1月27日、2月20日にも上映されます。おススメ!


【 追 記 】 2010/1/23

ジャック・マルティノー監督 (向かって右) は、87年から93年、オペラ歌手として数々のオペラに出演というキャリアを持つとか。 ほえ!!

関連記事:
◆オリヴィエ・デュカステル&ジャック・マルティノー監督作品
【マリスコス・ビーチ】
◆オリヴィエ・デュカステル&ジャック・マルティノー監督が出演してるドキュメンタリ
【ヒストリー・オブ・ゲイシネマ】

ワイルド・サイド PageTopしあわせの雨傘

Comment

TBお願いします!

>様々な問題を抱えながら、前向きに生きているフェリクスに観客は惹かれずにいられない

誰もが、彼には幸せになってもらいたい、と思うよね!!


>ジャック・マルティノー監督

オペラ歌手!!

よく分からないけど…すごい。


TBよろしく。

■あんそにーちん


> 誰もが、彼には幸せになってもらいたい、と思うよね!!

フェリックスがチャーミングだった、つうのが大きいよね。

あと、ヒッチハイクして父に会いに行くというのが、
日本ではなかなかないので新鮮だった。
泊めてもらったり、野宿したり、お金使わないで旅するつうのが良かった。

> >ジャック・マルティノー監督
> オペラ歌手!!
> よく分からないけど…すごい。

ほんと、ぴんとこない・・・(笑)
海外だと、とんだ経歴を持ってることってあるよね。

TB THKSでした。

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