「青空娘」
(1957/大映/A Cheerful Girl)増村保造監督と若尾文子が初めてタッグを組んだ青春ドラマ。いつも明るい“青空娘”こと小野有子は、祖母の死により彼女を憎む継母の下に引き取られることになるが、決してくじけず、明るく強く生きていく。 まだ落ち着かない日が続いていますが、他愛ない記事でもブログにUPして、元の日常に戻ろうと思います。
そんな今に ぴったり! と思うこの作品。
伊豆の祖母に育てられていた有子(若尾文子)は、祖母の死を機に上京し、父の許へ赴くが、そこで継母(沢村貞子)から女中のような扱いを受ける。しかし彼女は、かつて美術教師の二見(菅原謙二)からいつも青空のように明るく生きることを教えられていた…。ああああああ・・・かわいい・・・冒頭、卒業式の後伊豆の海辺で記念に写真を撮る女子高生三人。
その内の一人が文子サマ。
文子サマのセーラー服姿が拝めます。
一人は嫁に、一人は東京に行ってしまう。これが文子サマ演じる有子。
そこに美術教師二見がやって来て、有子の祖母が危篤であると告げる・・・。
おおおお 菅原謙二ではないか!? うおーうおー 大スキ~


祖母はいまわの際に、東京にいる有子の母は本当の母でなく、実の母は東京のどこかにいると告げる。
と、テンポよく話は進む。
あれ、ここで文子サマが東京に行ったら、菅原謙二はどうなっちゃうのよおおおお?
と思ったら、
「東京にいる友人の会社を手伝うことにした」
と、教師を辞め、彼も別路東京に向かうのだった。まあ、都合がいいわね☆
青山のお屋敷に着くと、有子は母や姉から女中としてこき使われるのだった。
あら、どっかで読んだような話ね・・・そう、「シンデレラ」!
「シンデレラ」 と 「小公女」を合わせたようなベタな展開に、身悶えしながら見た。
義母や姉は露骨にいぢわるをするのだが、明るい青空娘の文子サマはめげないのだ。
そんな中、上京して来た元美術教師 二見が有子に連絡して来る。有子は二見に恋心を抱いている。
二見もどうやら有子のことが好きなようで・・・ぐふぐふ
ところが有子は姉のボーイフレンドの一人 広岡(川崎敬三)に見染められてしまう。
広岡は御曹司で、姉も母も一番のお気に入りなのだった。
そりゃ性悪の姉より有子の方が魅力的なんだけど、母と姉の気持ちもわかる。
有子は家を出るのだった・・・。
文子サマの二の腕がいろぽと、早々にばるこさんからコメントいただきました。
家を出た有子は二見のアパートに行くが、二見の恋人と名乗るモデル(実はホラ)に会いショックを受け、田舎に帰ってしまう。
伊豆まで二見が追いかけて来る。キャー!!
そこに東京で実母の行方がわかったと連絡が・・・。

後半はもうチロの大好物の母子モノ。
母と子の対面で涙、涙・・・。
そしてラブは? ラブはどうなるの?
あれ? あれれ? うーむ・・・物語が「シンデレラ」なだけに、王子様と結ばれるってことなのか・・・。
有子の味方となるお手伝いの八重=ミヤコ蝶々がいい味わい。
出入りの魚屋(哲学にハマっている)南都雄二との掛け合いも楽しい。
太陽族で無関心の有子の兄(品川隆二)の友人役で、田宮二郎がチョイ役出演している。
クレジットはまだ本名 柴田吾郎のまま。やっぱり男前やわあ。
とにかくこの作品は文子サマの可愛さに尽きる!
文子サマ、空に向かって、
「青空さあ~~ん!」に悶絶・・・。
見ながら、
カワユス! カワユス! を連発してしまった。
明るく美しく、賢くて優しくて強い。
文子サマの出演作を見ていつも思うのだが、文子サマはどの役も自分のものにしてしまう。
有子も文子サマの為にあるような役なのだ。
これは my文子サマランキングにランクインする作品ですね。
これが増村保造とのコンビ初作品なのか。
<妻は告白する> と同じコンビとは思えない作風の違い・・・。
この二作は是非セットで見て欲しいッス。
もつ鍋を食べた後のゆずシャーベットのような味わいです。
次は もつ鍋 = <妻は告白する> をUP予定。
http://www.cinema.de/stars/star/john-fordyce,1585244,ApplicationStar.html