映画 肉体の学校(日本版)

「肉体の学校」
(1965/東宝)



ゲイ・バーで働く青年・千吉に心奪われた妙齢の美女・妙子は、千吉を自分の家に住まわせるなど愛欲の深みへとはまっていくが……。全編退廃的なムードの中で、白黒の映像美と流麗なキャメラワーク、そして役者の陰鬱たる存在感が三位一体で光り輝く、日本映画の枠を超越したスタイリッシュ・ムービー。


「 三島由紀夫を 【観る】 」 @角川シネマ有楽町 その2
 
拙ブログ4月27日の記事 「肉体の学校」(フランス版) に書いた、日本版の方です。 

先の 【 文豪と女優とエロスの風景 】@神保町シアター で上映され、見逃した一作。
今回見ることができて良かったでした。


失礼ながら思っていた以上に良く出来た作品だった。
脚本は原作をうまくまとめてあるし、カメラもおもしろい。
モノクロのフィルムがスタイリッシュな印象さえ与える。

ドラマのように説明的ナレーション (久米明) が入り、これまた説明的文章が画面に出る。
これってこの時代特有で、現在の映画ではないよなあ。


なにより主役の岸田今日子がぴったりのキャスティング。
華族出身の浅野妙子という役柄、彼女なら納得できる。
戦後の民主主義のおかげで、今は自由に生きている妙子。
かつての華族制度をカビ臭く古臭い物と毛嫌いしているが、妙子の、庶民ではない生活感のなさ、のようなものを岸田今日子は体現していた。

惜しむらくは、千吉役 山崎努。
だって全然チャーミングじゃないんだも~ん。
色気も足りない。

ゲイ・ボオイ照子役 佐藤晴彦は、シロート臭い演技で、おそらく本職のゲイ・ボオイの人と思われる。
最初出て来た時、若い池畑慎之介 (ピーターともいう)? と思った。
このキャスティングはみょーにリアリティがあって良かった。
千吉を愛するゆえに千吉を破滅させたいというオカマゴコロがストレートに響いて来た。


他、市川翠扇(室町夫人)、中川ゆき(令嬢・聡子)、山村聡(妙子の浮気相手)、
東恵美子(信子)など。

岸田今日子のお箸使いがきれいだったことが印象に残った。

数々の妙子のドレスがすてき。衣装担当は、中村乃武夫。
この時代、映画の衣装担当の顔ぶれは後から考えると豪華だったな。森英恵とか。

関連記事 :
<小説 肉体の学校>
<映画 肉体の学校> (フランス版)

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