AQFFセレクション ~キム=ジョ・グァンスプログラム

「AQFFセレクション ~キム=ジョ・グァンスプログラム」

kimjo01.jpg


昨年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で見た短編 <ただの友達?> がとってもおもしろかったので、この監督の他作品も見てみたいと思っていた。

アジアン・クイア映画祭、<AQFFセレクション> は、その キム=ジョ・グァンス のプログラムです。

【第3回 アジアン・クイア映画祭(2011)上映作品】



1・少年、少年に会う/BOY MEETS BOY (2008/13min.)
この短編集を見たいと思った理由の一つ、この作品の主役のコがとってもかわいかったから☆
主役は韓国のアイドル キム・ヘソン。
この作品は、前回のAQFF短編集 「韓国プログラム」 でも上映された。

高校生のミンス (キム・ヘソン) は、バスの中で背の高いイケメンに落し物を拾ってもらう。
意味ありげに微笑むイケメンにときめくミンスは、このまま別れ難く、一計を案じる。
次の停留所で降りることにしたミンス、果たしてカレも後から降りてくれる??


甘酸っぱいです。若いっていいわあ・・・ という話。
ヘソンくんは、予想以上にラブリーでした。
イケメンくんもスラッとして足が長くかなり上玉です。

「同性愛に関してまだタブー感の強い韓国」で、こんなラブリーなアイドルがよく出てくれたなあ、と感慨深い(アイドルなんだよねえ?)
ストーリーはたしかに ”淡い初恋”で、カゲキな描写があるわけではありません。
”それにしても”であります。この辺りが韓国のナゾだ。


この作品にも、キム監督得意の挿入歌が。
白い天使(?)が現れて、昭和のアイドル歌謡のような歌を歌う。

♪道で知り合った相手にはご用心~~
もしかしてあなたの財布が狙いかも~

しかもバックにキュートなアニメーションもありいの、とっても楽しい。

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2・愛は100°C/love 100°C (2010/22min.)
聴覚障害のある高校生ミンスは、ある日近所の銭湯で知り合った男と・・・

監督の新作です。
韓国の銭湯にはアカすり職人がいて、浴場の一角には簡易寝台がありみな利用しているようです。
その若くて優しいアカすりのおにーちゃんに親切にしてもらったミンスは、おにーちゃんのリードのまま、浴場で欲情。
サウナでサカる二人に、えっ、まだ他の客がいるのに・・・とドキドキし、サウナでそんなことしていつぶっ倒れるのかとハラハラ、リンダ、つかれちゃった~☆
ほろ苦い物語だった。

3・ただの友達?/JUST FRIENDS? (2009/51min.特別版)
ストーリー等は 昨年の記事 ご参照。
昨年一度観てるしなあ・・・と思ったものの、二度観てもやはりおもしろかった!
今回は約20分のメイキング映像がついていて、それを観られただけでもこのプログラムを観た甲斐がありました。

2008年 <BOY MEETS BOY> を撮った後、その続編を望む声が多く、前作は十代の淡い恋だったので、次は二十代のゲイのカップルを描きたいと出来あがったのがこれ。

印象に残っているエピソード :
ラストシーン近く、ソウルの街を二人が手をつないで駆け抜けるシーン、ところが日程の関係でこのシーンは初日に撮影された。
二人はまだぎこちなく、何度TAKEしても、恋人同士ではなく友だち同士で走っているようにしか見えず。
ちょうど監督のパートナーが現場に来ていて、監督とパートナーが ”見本” を見せたという(笑)
(パートナーはカミングアウトしていないので残念ながら顔出しNG)
その後の二人の演技はぱっちりOKだったとか。
本編を見ている時、たしかにこのシーンの二人っていいかんじだった。
若いと手をつないで街を走るだけで幸せなのね  と思ったもん。

kimjo03.png


主役二人のインタビューも興味深く、二人がいかにこの役に真摯に向き合ったかよくわかった。
二人ともこの役を演るに際して、自分たちの親がどう思うか心配したと言っていた。
昨年上映された <スプリング・フィーバー> でも、主役二人がインタビューで同様のことを言っていた。
中国や韓国などタブー感の強いところはそれが一番の関心事項なのだろうか。
日本でも同様なのだろうか?

ベッドシーンの撮影で、監督はベッドシーンの演出未経験の為、どうしたらいいのか戸惑ってしまった、という件もおかしかった。

===

キム=ジョ・グァンスは、監督作品がこれまで短編三本なので、勝手に新進若手監督と思い込んでいた。
予想外に年季が入っていて(シツレイ!) 驚いた。→ 1965年生まれ

彼は元々、映画会社 「ジェネレーション・ブルーフィルム」 の代表で、<後悔なんてしない> のプロデュースも手掛けた。
2007年、突然自分で映画を演出してみたいと思い立ち、出来たのが <BOY MEETS BOY>。
遅咲きの監督さんだったんですね。

キム=ジョ・グァンス作品の特徴のひとつ :
 「キュートな俳優たちを起用した、明るくポジティヴな作品」
というのは、三作続けてみてたしかにそうだなと思った。
俳優たちが魅力的で、チンケなかんじがしない。
しつこいが、「タブー感の強い韓国」 で、どうしてこういう魅力的な俳優が出演してくれるのか?
<後悔なんてしない> を観た時もそう思いました。

もう一つの特徴としては、音楽の使い方がユニークでいいッス。
<愛は100°C> のラストシーンに流れる 「ダニーボーイ」 の哀愁あるメロデイが心に残る。
<ただの友達?> の、氷川き○し風歌謡演歌のフレーズが、昨年と同様、終ってからも頭にエンドレスで流れていた。

今気づいたのですが、この三作は主人公の名がみな 「ミンス」 だったのね。
(<ただの友達?> 兵役に行っている方の名が、ミンス)
次回作の主人公も、ミンス? 楽しみ~~
リンダ キダリヨ (← 覚えたて韓国語を応用してみた
→ 今日韓国出身の方にご教示いただきました。
「betterなのは、リンダ キダリケヨ です。(カレシにかわいく言う場合)
目上の方々に言う場合は、リンダ キダリケスミダ です」 


アイ・アム・ナンバー4PageTopチョンノの奇跡

Comment

今年のAQFFは体調不良で参戦できず残念でした。
でもチロりんのおかげでかなり堪能させていただきました。
しかしこれと「チョンノの奇跡」は見たかったな~。
ここでしか見れないから頑張って行く価値はあるんですよね。
秋のLGFFに賭けます!

■ゆっきー

> 今年のAQFFは体調不良で参戦できず残念でした。
私も1st round は具合が悪くて、鼻水をたらしながら、ゲホゲホして観てました。

> でもチロりんのおかげでかなり堪能させていただきました。
おお、うれしーこと言ってくれるねー、ありがとよ

> ここでしか見れないから頑張って行く価値はあるんですよね。
そうそう。映画祭作品はそこでしか見られないってとこがね。
よくもあり、悪くもあり。

> 秋のLGFFに賭けます!
がんばりましょう☆ (期待!)

そうだよね!!


>「キュートな俳優たちを起用した、明るくポジティヴな作品」
>俳優たちが魅力的で、チンケなかんじがしない


しかもみんな、その後よりかっこよく成長して人気もでる!!
本人たちの努力もさることながら、
やっぱりそれって、監督の見る目っていうところもあるのかしらね??

長編準備中らしい。楽しみ!!

■アンソニーちん

> しかもみんな、その後よりかっこよく成長して人気もでる!!
え、そうなんだー
じゃ、クイア映画に出たことが、キャリアの邪魔になってないってことね。

> 本人たちの努力もさることながら、
> やっぱりそれって、監督の見る目っていうところもあるのかしらね??
うんうん、「男を見る目」 は確かそう☆

> 長編準備中らしい。楽しみ!!
ほんと!? そろそろ長編も見てみたいよね。

昨日韓国の人に、前から疑問だった「チングサイ」の「サイ」の意味を聞いたのよ。
そしたら、「チングサイ」って、「友達関係」のCASUAL な言い方で、
「友達同士」くらいの意味だって言ってた。
「同士!」と聞いて、すごく納得しちゃったよ。
中国語で「同志」=gay だから、「チングサイ」もそういうニュアンスで使っているんだよね、きっと。

ところで、来る「K MOVIE セレクション2011」@シネマート で、
またクイアなモチーフの映画上映の情報。
http://www.cinemart.co.jp/theater/special/kms2011/lineup.html
「HELLO,MY LOVE」
彼を奪ったライバルがハンサムな男の子だったら!?
ぐふふ、おもしろそう。

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ナンシー☆チロ

Author:ナンシー☆チロ
映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
サッカーも好き☆
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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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