「私が、生きる肌/THE SKIN I LIVE IN」
(2011/スペイン/La piel que habito)
形成外科医のロベルトは、交通事故で大やけどを負った妻ベラを再生させるため、新種の皮膚の開発に乗り出す。12年後、ロベルトは、強靭な皮膚の培養に成功するのだが…。
[ ラテンビート映画祭 2011] @新宿バルト9 その39月のラテンビート映画祭、急遽ペドロ・アルモドヴァルの新作がオープニング上映されることになったのだった。
今ごろUP。
当日は、マリッサ・バレデスがゲストで登場。
ロベルトは形成外科医。家に妻らしき若い女が軟禁されている。
十数年前、妻は自動車事故で大やけどを負ったが、ロベルトは妻の為に新種の皮膚の研究を重ね成功する。
しかし、妻はその途中損傷した自分の姿を悲観し自殺してしまう。
では、今ロベルトの家にいる美しい妻の顔を持つ女は誰なのか?
一方、ロベルトには娘がおり、目の前で母の死を見た娘は精神を病んだまま美しく成長する。
ある日パーティで知り合ったハンサムな青年にレイプされ・・・。とにかくすごい話だったよぉぉぉぉぉ!!
マジっすか!? マジッすか!? の展開に、見ていてどうしたらいいのか戸惑ってしまった。
そしてストーリーがなんだかわかりづらかった。
ペドロ・アルモドヴァル作品は脚本が練られていて、過去と現在が交錯するような展開でも混乱なく見られるのだが。(今思うとペドロ作品って大体このパターンだな)
しかし、会場の一画、スペイン大使館の関係者から何度も笑いが起きていたので、あ、今のところは笑っていいとこなのね、と思ったり。
シリアスと笑いのセンスの間、微妙なラインに立っているような。
それを ”絶妙” と言えるほどリンダは消化し切れなかった。
もしこの作品がレズビアン&ゲイ映画祭で上映されていたら場内爆笑だったのかも。
そうするとつられて笑っちゃったりするんだよね。
どこで見るかによってその映画の印象が大きく変わってしまうことはよくあること。
うん? よく考えたらこういう、マジッすか!?的な展開は、アルモドヴァル初期作品によく見られたんだった。

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ペドロは主演にアントニオ・バンデラスを切望し、20年ぶりのコンビとなった。
バンデラスが有能なドクターってのもなんかこそばゆいかんじがするが・・・。
それよりバンデラスが父親!ってのもこそばゆい。
アルモドヴァル初期作品のバンデラスは、まだぽちゃっとした若いツバメ風だったのに。
若いツバメ風といえば、ロベルトの娘とパーティで知り合う青年、あら、キュート

いいじゃん! と思っていたら、これが今年のカンヌで注目されていた若手俳優 ヤン・コルネットか!? カワイイ

→ 今回はとても重要な役どころを熱演。


この作品にも、マンマが登場する。
ロベルトの母親代わりのマリリア、これをマリッサ・バレデスが演じる。
少し前だったらこの役はカルメン・マウラのはまり役だったろう。
アルモドヴァル作品のマリッサはいつも誇り高く美しかったので、今回のマンマ役にはちょっと戸惑いをおぼえる。
彼女にはどーもマンマのイメージがないのよね。

バルデスといえばやっぱりこれカナ ↓
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上映後マリッサが登場。
Q&Aに答えるということだったが、上映が終わったところで既に23:30、リンダはここでリタイア。
スペインならのんびりゆっくり出来るかもだけど、トーキョーではちとキビしい。残念!
でも生マリッサが見られて嬉しかった。
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これ、日本公開はあるのだろうか?
けっこーショッキングな内容です。
謎の女を演じたエレナ・アヤナの人形(ラブドール風ともいえる)のようなコスチュームは、ジャン・ポール・ゴルチエデザインだそうな。
で、カンヌにゴルチエも登場。(左端、マリッサの左隣)
ペド美は相変わらず顔がでかい!


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そういえば、劇中バンデラスの着ているスーツがすてきだったので、どこのだろうか?とエンドクレジットを見ていたら、トップブランドのオンパレードにたまげた。
こんなにブランドが協力している映画って初めてみたかも。
どれも一流ブランドだったので、結局スーツはどこのかわからんかったとです。