トムボーイ

「トムボーイ」
(2011/フランス/TOMBOY)


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10歳のロールはボーイッシュなおてんば娘。家族と田舎に引っ越してきたロールはミカエルと名乗り、あの手この手で近所の子供たちに自分を男の子だと思い込ませる・・・。

【第20回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(2011)上映作品】




2011年ベルリン国際映画祭テデイ賞審査員賞受賞作品。

今年のフランス映画祭でも上映されました。

「TOMBOY」 とは、「おてんば娘」 の意です。為念。




田舎に引っ越してきたロールは、外では 「ミカエル」 と名乗り男のコのふりをする。
サッカーもうまくて、ケンカも強い。妹をいじめたコをやっつけたり男気あふれるヤツ。
ちょっと大人びたリザは、「ミカエル」 に魅かれて行く。

男の子になりたい女の子の物語。

かつて井上ひさしが、「ひとことでストーリーを語れる映画は大体秀作」 と言っていたけど、その伝で言えばこの作品もそうと言える。
テーマ自体は、先の <ロミオ> と同様なのだが、切り口が全く違う。


どうして自分は男のコじゃないんだろう?
鏡の中の自分をみつめるミカエル。

ツバを吐いたり、立ちションしたり、シャツを脱いでサッカーしたり。
男のコの友だちのしぐさを真似てみる。
果ては、ペニスに憧れ、粘土で作ってくっつけてみたりする。

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しかし見ている我々は、そんなごまかしが永久に続くことはないと知っている。
やがて夏休みが終わり学校が始まる。
「ミカエル」自身も、いつかはわかってしまうことと知っていたはず。
先の展開は予期できるだけに、見ていてちょっとしょっぱい。

終盤、あることがきっかけで自分の娘が外では 「ミカエル」 と名乗り男の子のふりをしていると知った母親、ショックを受ける。
これ、意外だった。
両親は彼女の気持ちをわかっていて、まるごと受け入れているとばかり思っていた。
その時母親が取った行動とは?

一番思い悩むのはもちろん当の本人だけど、親たちもつらい。
もし自分がこのママの立場だったら一体どうしたかしら・・・。
ママのしたことは一見残酷だが母の愛情を感じた。


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この映画を見ていて、幼い時に近所にいた、よしこちゃんを思い出した。
よしこちゃんは、ショートヘアで、スカートをはいているのを見たことがない。
いつも男のコたちと遊んでいて、しかもちょっと荒っぽい遊びをしてた。

よしこちゃんは男のコになりたかったんだろうか?
大きくなるにつれ、よしこちゃんを見かけることはなくなったが、彼女はどうしただろうか?
年頃になったら、”お嬢さんらしく” なったのだろうか?

幼い時には誰にも 「よしこちゃん」 のようなちょっとボーイッシュなコが近くにいたんじゃないのかな。

その、ちょっとしょっぱい物語を、セリーヌ・シアマ監督は少し違った味付けで見せてくれる。
フランスの田舎の美しい風景。
林の中や湖で遊ぶこどもたち。
なによりも「ミカエル」 がきらきらときらめいている。とってもかわいい。
そして ”彼” にとって救いとなるのが、6歳の妹の存在。
この世でたった一人、本当の自分を理解してくれる人。
「お兄ちゃん」 と妹のやりとりが自然で愛らしく、観ている私たちも癒され救われる。

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ラストシーンをハッピーエンディングととるかそうではないのか、議論があるようです。
このエンディング、私には ”彼女” の成長物語と見えた。
まずは自分と向き合うところから始まるのだ。

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LAに恋してPageTopロミオ

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  (2015/8/24) 「怒り」に追記あり。

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