イージー・ライダー

「イージー・ライダー」
(1969/EASY RIDER)


イージー★ライダー コレクターズ・エディション [DVD]イージー★ライダー コレクターズ・エディション [DVD]
(2011/01/26)
デニス・ホッパー、ピーター・フォンダ 他

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マリファナ密売で儲けた大金をタンクに隠し、真のアメリカを求めてオートバイで放浪の旅に出る二人のヒッピーを描いたアメリカン・ニュー・シネマの代名詞的作品。

’70t年代はチロルにとって映画不毛の時代だ。
(実はあまり得意ではない・・・)
名画と言われている作品でも未見のものが多い。
これもそんな一本。

<永遠の僕たち> ヘンリー・ホッパーからの~父子つながりで、HDDに溜めていたのをやっと観た。
デニス・ホッパー主演&監督作品です。




キャプテン・アメリカとビリーの二人は、麻薬の密売で大金を得る。
カスタムバイクを駆り南を目指す二人のロードムーヴィー。


あらすじを書くと2行で終った。
単純な筋立ては名作が多いと昔井上ひさしが言っていたけど、その伝だとこれも名作と言えるのだろう。

ロードムーヴィーなので、行く先々でいろいろな人と出会う。
しょっぱな、いきなりモーテルで (二人を見て) 門前払いを食らう。

次に立ち寄った牧場では、二人を家族の食卓に呼び食事をふるまってくれた。
「LAから来た」 とキャプテン・アメリカが言うと、牧場主は ”LA” が ”ロサンゼルス”の略称とわからなかった。
「かつては都会に憧れた」 と昔を懐かしむ。

ヒッチハイクの男を乗せ、彼のコミューンに寄る。
「コミューン」 というのはこの時代特有のものに思う。
多くの男女が共同体を作り、こどもを産み育てている。
二人はコミューンの人たちと温泉だか沼だかに行き、全員マッパになって水浴びする。
知らない人もウエルカムな自由な空気。

次の街では、パレードに無断で参加したと拘置所に入れられる。
そこで弁護士だというジョージ (ジャック・ニコルソン) と知り合う。
「今、市では 『美化運動中』 で、長髪のヤツは髪を切られるぜ」 と教えてくれる。
彼のおかげで二人は釈放され、ニューオリンズの高級娼館に行きたいと言うジョージも加わり旅を続ける。

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→ アメリカは広い。場所によって価値観が違う。
南下するに従いそれが顕著になって行く。
次第に不穏な空気が漂い始める。

食事に立ち寄った店で三人は街の男たちにあからさまないやがらせを受ける。

――二人がキスしてたぜ、男同士で
――ホモ(queer)だ


長髪=ホモ という図式なのだろう。短絡。

――郡境でいためつけてやろうぜ

夜中、野宿をしていた三人は寝込みを襲われ、ジョージは殺される。

そして物語は衝撃のラストへ向かう――

カスタムバイクにまたがった若者が、広大なアメリカを疾走する。
”自由” の象徴のような二人に、当時の若者は大いなる憧れを抱いたでありましょう。
バックには、ステッペン・ウルフ、ザ・バンド、ジミヘンといったロックのヒット曲。
”サイコー” に ”クール” な映画だっただろうな。

しかし、ノー天気な若者の物語と思っていたら、予想外に深い話であった。
終始二人は 「長髪」 「長髪」 と言われる。
今見るとそんな大騒ぎするほどのものか?と思うけど、マッシュルームヘアのビートルズの登場に世界が震撼したくらいだから、この時代 「長髪」 というのは価値観を変換させるものだったのだろう。
この二人もドラッグはやっているけれど、けっこーまともな青年じゃねえか。
デニス・ホッパーは置いとくとして、キャプテン・アメリカのピーター・フォンダなんて育ちの良さを感じさせるぜ。

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とにかく長髪の若者たちと過去の価値観に生きる男たちのギャップをまざまざと見せられた。
誰に迷惑をかけたわけでもないのに、異質なものを排除しようとする。
それは、KKKであったり、ホモフォビアであったり、'40年経った今も変わっていないのではないか。
アメリカは 「自由の国」 というけれど、自由であることには代償がある。

夜、ビリーとジョージは語り合う。

――二流のモーテルで断られた
――君たちを連中は怖がってる
――長髪が目障りなだけだ
――違う。君に ”自由” を見るのさ。自由なヤツを見るのが怖いんだ
――怖がらせたら?
――非常に危険だ

ジョージの言葉は現実になったのだった。

観終わって心に重いものが残った。
この時デニス・ホッパー 33歳か。
こんな早くにこんな作品を撮っちゃったらあとが大変だな。

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↑ 全然ヘンリーと似てまっしぇん


===
Imdbのクレジットを見ていたら、コミューンのこども役で当時5歳のブリジット・フォンダ(ピーター・フォンダの娘、為念) が出演していたのを発見! (uncredit)
→ こどもはわらわらと出て来るので、どの子かわからなかった。
また、ブリジットの、当時生まれたばかりの弟 ジャスティン・フォンダも出演している。
ほえ~、弟もいたんだあ。
彼も俳優なのかしら?とチェックしたら、彼はカメラ畑に進んでいて、俳優としての出演作は2本。
1本は0歳の時のこの作品、そしてもう1本は なんと 

<BIG EDEN> だった!

”Airline Attendant” ということなので、早速見直してミタ!


これだ!

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フォンダ家の特徴であるブロンドじゃないんだ。

もっともジェーン・フォンダの息子もブロンドじゃないもんね(右端)

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(左から) ピーター、ブリジット、ジェーン&その息子 Troy Garity

→ <ナイトメア・ビフォー・クリスマス> などのティム・バートン作品や <MILK> の音楽を手掛けたダニー・エルフマンって、ブリジット・フォンダと結婚してたのね。
なぜピーター・フォンダが、エルフマンの 「義父」 なのか??と思ったらそういうことか。

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Author:ナンシー☆チロ
映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
サッカーも好き☆
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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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