VITO/ヴィト

「VITO/ヴィト」
(2011/USA/VITO)


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同性愛者たちのカリスマ、ヴィト・ルッソ
愛と情熱に満ちた男のドキュメンタリー

今から約40年前、ストーンウォール事件をきっかけに、自らの権利を求めて声を上げ始めたアメリカの同性愛者たち。その中に23歳の学生ヴィト・ルッソはいた。権利運動の盛り上がりと共に、彼は同性愛者たちを率いるリーダーとなっていく。ハリウッド映画における同性愛表現を検証した著書『セルロイド・クローゼット』を上梓し、テレビでも活躍したヴィト。44歳の若さでエイズに倒れるまで闘い続けた彼の半生を追う。


【第21回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(2012)上映作品】


かねてより興味のあった人物 ヴィト・ルッソのドキュメンタリ。

チロル的に今年一番楽しみにしていた一作。


ヴィト・ルッソを知ったのは、大好きな <セルロイド・クローゼット> (1995) のブログ記事を挙げていた時。2008年1月。
この作品には原作があり、その著者がヴィト・ルッソだった。
Imdbには、ゲイの活動家であり、1990年44歳で死亡とあった。
<セルロイド~> と同じ、ロブ・エプスタイン監督作品 <ハーヴェイ・ミルク> (1984) にもアドバイザーとして関わっていた。

彼についてはそれぐらいしか知らない。
彼は一体どういう人なんだろう?
その疑問に答えてくれるドキュメンタリ。

ヴィト・ルッソの半生を描くことは、同時にゲイを取り巻く状況、権利運動、エイズ・・・ゲイの社会史そのものも描かれることになる。
作品としてはドキュメンタリのオーソドックスな形式をとっている。
即ち、現在に生きる人々のインタビューと過去の写真や映像が交錯する。

ヴィトの弟(全然似てない!かなり重量級)、いとこは彼がいかにチャーミングで家族みんなに愛されていたと話し、かつてともに闘った人々は、彼がアグレッシヴな闘士でありいかに人々を魅き付けたかを語る。
また、ヴィトがゲイライフを大いにエンジョイしていたかも語られる。
ジェフリー・フリードマン(<セルロイド・クローゼット>監督)が、「ヴィトはとんだ尻軽さ」と評したのには笑った。

この作品を見て、<セルロイド~> がどれだけの年月と力を注いで書かれたかというのがはじめてわかった。
たしかに生半可な作業で出来る労作ではないわな。
その為にヴィトが経済的困窮に陥ったことも。

その力作は当初どこの出版社からも相手にされなかった。
「誰が読むんだ?」
ところが一社から発刊されるとたちまちベストセラーになった。

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その一方でヴィトは闘うのをやめない。
そして最愛の恋人の死。
やがて自らも病に蝕まれて行く。
それでも闘い続けるヴィト。

ヴィトが活動した団体 [ACT UP]、まさに ACT UP し続けた人生でありました。合掌。

こういう作品が観られるのはこの映画祭ならでは。ありがたいこってす。
尚、ブライアン・シンガ―がエグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねている。


個人的にはジェフリー・フリードマンの元気な姿が見られて嬉しかった。
<ヒストリー・オブ・ゲイシネマ>(2010年映画祭上映作品) に出てきたジェフはやつれて見えた。
心配していたんだよ~ よかった、よかった。相変わらずハンサムだった☆

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↑ ジェフ&ロブ監督作品 <HOWL>(2010) ベルリンでのプレミアショット。
ジェームズ・フランコ主演なんだから日本で公開されないかなあ。見たい!
(左から ジェフ、フランコ、公私に渡るパートナー ロブ・エプスタイン)

===
上映終了後、ゲストとしてパトリック・J・リネハンさん(大阪・神戸米国総領事)と彼の夫 エマーソン・カネグスケさんが登場。
進行&通訳は映画祭でもお馴染みの松下由美さん。

二人は10年前東京で出会い(日韓ワールドカップが開催されていた時!)、2007年カナダで結婚。
パトリックの赴任にハズバンドとしてエマーソンが同行することを政府は了承、日本の外務省もすんなりOKしてくれた。
二人は日本のメディアからも多数取材を受けた。
「ダイアモンド」社からも取材が来ていたんだ~
そういえば、朝日新聞 「人」 欄の二人の記事を読んだ記憶がある。
(ちなみに同じくらいの時期に松下由美さんも 「人」 欄に載りましたよ)

オバマ大統領になってから状況は確実に変わった、そして日本も変わりつつある、と語った。
そうなのか。なんだか明るい明日が見える気がするぞ。

ヴィトの功績は現在の我々につながり、これはこれからにつなげなければならないとパトリックさんは話しておられました。
(お二人のメッセージと画像は、映画祭公式サイトの 「メッセージ」 で見られます)
ちなみにエマーソンはブラジル・サンパウロ生まれの日系。「カネグスケ」=「金城」のことだそうな。


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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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