ポリエステル

「ポリエステル」
(1981/USA/POLYESTER)



Polyester [VHS] [Import]Polyester [VHS] [Import]
(1997/07/01)
Divine、Tab Hunter 他

商品詳細を見る


ジョン・ウォーターズ(以下 JW)の著作 <悪趣味的映画作法> を読み、<デスペレート・リビング> という作品がとんでもなくばからしい ”ゴミ映画”(=トラッシュ・ムービー) と知り観たくなった。
JWの旧作はVHSのため、新宿と渋谷のTSUTAYAにしか置いていない。
新宿店に行ったところ、主要な旧作は借りられていた・・・(がっくし)

で、なんとか残っていたこれを借りてミタ。

主婦フランシーンは、夫(ポルノ映画館経営)からはブタ女呼ばわり、息子は変態、娘はアバズレ。
そして息子は少年院入り、娘は妊娠、夫は秘書と浮気。離婚は成立するがフランシーンはアル中になって行く。
見かねた親友のカドルス(メイドだったが主人の遺産を相続し今や大金持ち)がドライブに連れ出したところ、セクシーガイ トッドと知り合うが・・・。


poly05.jpg


この作品は映画史上初の 「オドラマ」 ということで話題になった。
観客はオードカードを渡され、画面の隅に番号が出ると、カードの番号をスクラッチ。
場面にぴったりの匂いが出るという仕組み。
見ていて、
2・おなら 6・スカンク 7・ガス漏れ
8・汚いスニーカー 10・お部屋の消臭スプレー
ってのはわかった。

poly01.jpg


<悪趣味~> のあとがきで、訳者の柳下毅一郎が言っている通り、この <ポリエステル> 以降、JWはメインストリームに移行する。
つまり、”トラッシュ・ムービー” と決別し、大手の資本でメジャーな作品を撮るようになる。
→ <ヘアスプレー>  (’87)
  <クライ・ベイビー> (’90) 主演 ジョニー・デップ
  <シリアル・ママ>  (’94)     キャスリン・ターナー


クライ・ベイビー [Blu-ray]クライ・ベイビー [Blu-ray]
(2012/12/05)
ジョニー・デップ、イギー・ポップ 他

商品詳細を見る


Serial Mom [DVD] [Import]Serial Mom [DVD] [Import]
()
Kathleen Turner、Sam Waterston 他

商品詳細を見る

↑ そか、 serial mother と serial murder をかけてあるわけね☆

なるほど、JWの毒気が薄まりつつも、バッドテイストは味わえる仕上がり。
ただそれをJWの堕落、薄味、こんなのJWじゃない!と不満に思うJWファンも多かろう。
が、<悪趣味~> のまえがきでJWが語っているように、ドリームランダーの面々(=JW組の人々) はみんな死んでしまったのだ。
1988年 ディヴァインが心臓発作で、1984年 イディス・マッセイは糖尿病の合併症で。
クッキー・ミュラーは1989年エイズ、デヴィット・ロカリーはオーバードーズ・・・。
ともにバカ騒ぎをやってた仲間はいなくなり、JWも ”大人” になるということを余儀なくされたというべきか。

思えば、<ヘアスプレー>  を観た時、 「えええーーっ、あのJWが!!!!」 を連発したが、なるほど、JW後期作品だったからなのね。大いに納得。
<ヘアスプレー> を観て感激した人が、JWの初期作品を観てあまりのお下劣さに激怒! 裁判所に訴えたというエピソードもある(笑)

メインストリームに移行しながらも、今作品では美術のヴィンセント・ペラーニョ、ヘアメイク&衣装のヴァン・スミスといったドリームランダーズは健在。
キャストでは、フランシーンのダンナ(隠れハゲ) の浮気相手にミンク・ストール(今や <EATING OUT> シリーズでおなじみ)、変態息子の被害者に、クッキー・ミュラー、マリーナ・メリン、スーザン・ロウというドリームランダーズの面々。

↓ カドルス(イディス・マッセイ)のイノセントぶりがとってもよかった☆

poly06.jpg


この作品の製作総指揮は、<ロッキーホラーショー> のマイケル・ホワイト。
楽曲は、デボラ・ハリー (ブロンデイ) が担当。
そうか、ここから次の <ヘアスプレー> デビー・ハリー出演とつながるわけね。

ロッキーホラーのマイケル・ホワイトと聞いたせいかどうか、チロルはこの作品、とっても楽しかった。
ほどよいお下劣さで、心臓へのショックがほどほどでよかった。
JW作品初心者にもおススメするッス。

===
さて、フランシーンをメロメロにするゴージャスなセクシーガイ トッド・トゥモロー役 タブ・ハンターは ’50年代 「ヤングラブ」 のヒットで知られるかつての青春スター。今作のタイトルソングも歌っている。
今までのJW作品には絶対いないキャラ。
そのアメリカンマッチョ・セクシービームで、さぞやおねーちゃんやらマダムをコマして来たんだろうと思っていたら、なんと、2005年にゲイであることをカミングアウトしていた!
撮影当時JWはその辺の事情を知っていたのだろうか? 知っていたよね、きっと。

poly02.jpg


===
フランシーンの息子の変態ぶりというのが、靴や女性の足への異常な関心。
そして、ハイヒールをはいた女性の足を思い切り踏みつけること。
指を骨折するほどの傷害にショックを受け泣き叫ぶ女性を見てコーフンするというもの。
こんな変態、JW作品にしか出ないよね。
JWはやっぱり足に対するフェティシズムがあるのね。

poly03.jpg



ジョン・ウォーターズ in DEATH13 PageTopSAFE/セイフ

Comment

「シリアル・ママ」は見たことあります。実話のアレンジって聞いてびっくりした思い出が。そうか、あの毒気がジョン・ウォーターズの持ち味なのか。でも映画は楽しめました。私にはあのレベルの味付けがちょうどいいみたい。

■アラスカさん

> 実話のアレンジって聞いてびっくりした思い出が。
え、そうだったの?!
著作によると、ジョン・ウォーターズは裁判傍聴おたくで、
常にきみょーな事件の新聞記事をチェック!
裁判に飛んでいくそうです。
今日TSUYATA渋谷店でJWの棚を見たら、
「シリアルママ」もVHSだったことにおどろいた!
DVDがあってもいいよね。

>私にはあのレベルの味付けがちょうどいいみたい。
毒気が調節されたところで、新しいファンが出来る、
というメリットもあるでしょうね。
とにかく安心して見られるってところはグ~!

Commentの投稿

 管理人だけに表示する

プロフィール

ナンシー☆チロ

Author:ナンシー☆チロ
映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
サッカーも好き☆
過去記事へのコメントも歓迎です。
尚、宣伝目的や記事に関連のないリンク・コメント・トラックバックなどはこちらで削除させて頂きますので、ご了承下さい。

追記・その他

  (2015/8/24) 「怒り」に追記あり。

リンク
最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ(タブ)

最近のトラックバック
カテゴリ
カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

ブログ内検索

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
QRコード

QRコード

RSSフィード