デスペレート・リビング

[デスペレート・リビング]
(1977/Desperate Living )



Desperate Living [VHS] [Import]Desperate Living [VHS] [Import]
(1997/07/01)
Liz Renay、Mink Stole 他

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<ポリエステル> にて前述したが、ジョン・ウォーターズ (以下JW) の <悪趣味映画作法> を読んで、今作がとんだ ”ゴミ映画”(=トラッシュ・ムービー) とわかった。
やっと観た。

尚、この作品は昨年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭 <ボクらのはっちゃけウイークエンド> で来日した Q・アラン・ブロッカ監督がベストムービーに挙げた一作。


JWは著作の中でこの作品をこう表している。

――革命がらみのレズビアン・メロドラマ
精神的苦痛とペニス願望と政治の腐敗をテーマにした
怪物的おとぎ話のコメデイ


え、・・・一体どんな作品なのかさっぱりわからんとです。
プロットを読んでもわっけわからんし。
ま、いいや、とにかく観てみるけえのお。

アッパーミドルクラスの主婦ペギーは精神科から退院したばかり。かなりの被害妄想。
メイドのグりゼルダ(体重200キロ) と意気投合し、ぐだぐだ抜かす夫を殺してしまう。
ボルチモアから逃げ出した二人は、追いかけてきた変態白バイ警官から、”モートヴィル” のことを知る。
そこは独裁者カルロッタ女王が支配する、犯罪者も自由に生きられる街だった。


というのが導入部。
ここまでで十分JWの ”バッドテイスト” が楽しめる。
まず夫の死因つうのが、顔の上に200キロのケツが座られて圧死。
そして白バイ警官は二人に ”ヒワイなこと” を強要し、逃がしてくれる。
これがまたくだらなくて大笑いだ。
JW流ユーモアのおかげで、”バッドテイスト” を楽しむことが出来る。

desp03.jpg


そして舞台はモートヴィルへ。
ペギーとグリゼルダは家を借りる。
家主はモール (見るからにレズビアンのタチ) で、グラマラスなガールフレンドのマフィと暮らしている。
モートヴィルは犯罪者の吹き溜まりなので、それぞれ犯して来た罪を語るストーリーがJWらしい。

モールは元女プロレスラーで試合中に大暴れし、対戦相手を殺してしまう。
白いハイヒールで相手の顔をめちゃめちゃに殴り、血まみれの顔から目玉がポロッと落ちるシーンはまさに、ハーシェル・ゴードン・ルイス=タッチ!!
”白いハイヒール” というJWの足フェチアイテムも登場、ファンをにんまりさせる。

この後モールは宝くじに当たり、ジョンズ・ホプキンス病院で性転換手術を受ける。
残った金でマフィへのプレゼントにランジェリーやドレスを、さらに銃を買う。
街に戻ったモールと女たちは武器を手にクーデターを決行。女王を倒し革命を遂げるのだった。

desp02.jpg


ストーリーはまるでJW版 「不思議の国のアリス」。
ワンダーランドに入り込んだ二人のアリスが、そこで敵だか味方だかわからない者たちに出会い、ファシストの女王と対峙する。
という流れだが、もちろんひねりがある。

久しぶりにボカシをたくさん見たわ。
見えないながらも、こんな部分までボカす必要あるわけ? つう (相変わらず) 過剰な (ムカつく) ボカシだった
しかし、モールの性転換後のペニスは作り物というのがわかっているので、どんなにヒワイな物体でもおとがめなし、ボカシなしなのだった。なんか納得できないかんじ。

今回はディヴァイン不在。
他のプロデューサーと長期契約を交わし拘束されていた為、他のJW組(=ドリームランダーズ) の女のコたちで製作することになった。
今作は初めてドリームランド(JWの製作会社) 製作でない作品で、6万5千ドルという過去最高の予算だった。
結果的に今作は後のメインストリームに移行する境界線になった。

キャスティング:
レズビアンのタチを演じたスーザン・ロウ。
美人なのに、ヴァン・スミスのメーキャップですっかり変身だ。
顔に ”できもの” まで付けた。
ヴァン・スミスは天才だな。
ディヴァインの女装スタイルも、ヘア、メーキャップ、衣装と、全てがヴァン・スミスの ”作品” なのだとJWは言う。

desp01.jpg


マフィ役 リズ・ルネイ。
JW最愛のメディアスター。
今回唯一客演だった彼女、JWの演出に戸惑いながらも、52歳のグラマラスなボデイを惜し気もなくさらし協力してくれたという。
チロルは彼女を知らなかったけど、なんと、ミッキー・コーエンのガールフレンドだった! ちゅんげー!

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カルロッタ女王 イディス・マッセイ。今回は大量のセリフ! セリフをまったく覚えられないイディスがよくがんばった。

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200キロのジーン・ヒルは、オーディションで選ばれた。
しかし、一番驚いたのは、コンサバティブなアッパーミドルの主婦 ミンク・ストール!
ええーーっ、これがミンクゥ~?!
JWの撮影には慣れているはずのミンクも、ジーン・ヒルとのレズビアンベッドシーンは心底怖がった。
200キロの下敷きになる恐怖にパニックだったそうな。

最後に、公開時の映画評 :
<ニューヨーク・タイムズ>「最低の映画」 の一言
<ヴァラエテイ>      「この映画を好きな人は医者にかかった方がいい」
<ヴィレッジ・ヴオイス> 「この映画はアメリカでもっとも生々しい悪趣味の
                輝かしいサンプルだ」




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  (2015/8/24) 「怒り」に追記あり。

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