ジャンゴ 繋がれざる者

「ジャンゴ 繋がれざる者」
(2012/DJANGO UNCHAINED)



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オスカー(25日)後の3月1日に公開されました。
初日に行ってキタのを今頃UP。1ヶ月も経ったやんけ。

アカデミー賞は5部門にノミネートされました。

@TOHOシネマズ六本木


1年くらい前かしら。タランティーノ(以下QT)の次回作は西部劇と聞き、なんじゃあそりゃあ~!?と思った。
その時点で、主役がウイル・スミスからジェイミー・フォックスに交代。
一体どんな作品になるのやら、見当もつかなかった。

1858年、南北戦争の少し前、テキサスの荒野で奴隷のジャンゴは賞金稼ぎのドクター・シュルツと出会い自由を得る。
ジャンゴの生きる目的はただひとつ、妻を取り戻すこと。
愛と復讐のドラマ。

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けっこヘビーな話だった。
「西部劇」と言うと、「??」と思うけど、要するにQT流「スパゲティ・ウエスタン」なのだ。
でもそこに、アメリカの黒歴史=「奴隷制度」をからめて描くとは!?
”あの”ジョン・ウオーターズが <ヘアスプレイ> で「人種差別」を描いたのと同じくらいびっくらだ。

やがてジャンゴの妻・ブルームヒルダは、大農園主ムッシュ・キャンディの元にいることがわかる。
ドクターとジャンゴはキャンデイ・ランドへ!
ジャンゴは妻を取り戻せるのか!?


冷酷なムッシュ・キャンデイをレオナルド・デカプリオが演じる。
もっとぶっ飛んだキャラかと思ったら、意外にそうでもない。
QTはムッシュ・キャンデイを当初はもっと年配の俳優をイメージしていた。
が、脚本を読んだデカプーが気に入ったというので、別の発想が浮かんだ。
「ぜいたく慣れした王子」みたいにしたらどうかと。
「王子」という設定なら、デカプーのキャスティング、はまってるかも。
チロルにはむしろ、キャンデイのトトカマぶった姉の方がそら恐ろしかったね。

こういう個性的なキャラクターを生み出すのが、QTの脚本の魅力。
主人よりも冷徹で狡猾、黒人なのに黒人差別主義者、キャンデイランドの奴隷頭スティーヴンはそーとーのワルだ。
QT作品おなじみの サミュエル・L・ジャクソンが演じた。

そして、なんといってもドクター・シュルツ。
奴隷に対しても何の偏見もない。周りがどう言おうと関係ない。シュルツは”魂が自由”な男だ。かなりクレイジーだけど。
誇り高いドクター・シュルツの生きざまに泣けた・・・。
まさかタランティーノ映画で泣けるとは・・・。

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↑ この脚本、伏線がいろいろあってよく出来てるのだ。
このシーンもそんな伏線のひとつ。


前作 <イングロリアス・バスターズ> で、ドイツ人をワルに描いたQTが一転、魅力的なドイツ人=ドクター・シュルツを描いたというのもおもしろい。
シュルツは最初から、クリストフ・ヴァルツのあて書きという。
タランティーノにあて書きさせるなんて、役者冥利に尽きるわね。
その上、2度目のアカデミー賞助演男優賞受賞!
まさか同じQT作品で2ケのオスカーを取るなんて!?
二つの役があまりに対極にあったことも有利に働いたかも。
なによりドクター・シュルツというキャラクターにアカデミーは魅了されたに違いない。

今年の助演男優賞部門は、ノミニー全員が受賞経験者という信じられない年だった。
手練れのじじいどもの中、よくぞがんばった!

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===
「アメリカにはかつて二つの虐殺があった。
先住民の虐殺と奴隷制度だ。
アメリカの恥部であるこの二つをアメリカは正面から描いてこなかった」

QTはその恥部に今回真正面から挑んだ。
その心意気も評価されたのかしら、QTはアカデミー賞脚本賞を受賞。
QTの脚本は、時制が前後したり複雑な作りになっているのが常だが今回は正攻法だったな。
ハリウッドでは”放牧”されている感のQTだけど、けっこアカデミーに愛されてるじゃん。
とはいえ、終盤のド派手な銃撃戦やバイオレンスシーンははQTの真骨頂! 痛快!

===
奴隷ジャンゴは、ドクター・シュルツによって自由になり賞金稼ぎのパートナーとなるのだが、印象的なシーンがある。
晴れてパートナーとなったジャンゴを、シュルツは洋服屋に連れて行く。

「何でも好きなものを選ぶといい」
「オレが選んでいいのか?」

好きなものを自分で選ぶということを、ジャンゴは今まで一度もやったことがなかったんだろう。(ジャンゴの顔がこの時ぱあっと輝く)
自分で選択できるということは自由の象徴なのだとあらたらめて気づいた。
それは現代でも起こり得ることで、たとえば親や恋人・パートナーに支配を受けている人、自分で選択させてもらえない人は少なからずいるのでは?
→ この時ジャンゴが自分で選んだのが「小公子」みたいな衣装で爆笑!!

===
タイトルロールを演じたジェイミー・フォックス。後半のゼンラ逆さ吊りシーンを見て、ああ、これじゃ、ウイル・スミスないわ~と思った。ウイルには出来ひんやろ。
ジェイミー、ごっくろーさん。
ジャンゴが裸馬で疾走するシーンがあって、よく乗りこなせるなあと感心していたら、この馬はジェイミーの私物の馬だって。それなら納得ねえ。

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QT作品ならではの遊びゴコロいっぱいの俳優陣も楽しみのひとつ。
<続・荒野の用心棒>のジャンゴ役フランコ・ネロ イイネ!
 新旧ジャンゴ!
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ドン・ジョンソンもなつかしい。マイアミ・バイス!!

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キャンデイの弁護士役デニス・クリストファーだったことにびっくら!
年取ってからの方がだんぜんイケてる!

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デニス・クリストファーといえば、やっぱりこれでしょう

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デニス・クリストファー、デニス・クエイド 他

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Imdbを見ると、ラス・タンブリン(<ウエストサイドストーリー>)とか、ブルース・ダーンとか出てたらしい。どこに出ていたかさっぱりわからんな。
いや~っ!テッド・ニーリーも出てた! ジーザス・クライスト! 

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QT作品おなじみのスタント・ウーマン ゾーイ・ベル(<キルビル>ユマ・サーマンのスタント、<デスプルーフin グラインドハウス>) がちらっと出てた。
キャンデイの用心棒グループで覆面をしている女。
あ、QT本人も出て来るぞ! おまえはヒッチコックか!?

QT、次は何を見せてくれるの?

この後、スピルバーグの<リンカーン>が公開。
今年は、<ジャンゴ> で奴隷制度に憤ってから <リンカーン> を見ろってことなのね。はいはい、行きますよ。


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  (2015/8/24) 「怒り」に追記あり。

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