フレンジー

「フレンジー」
(1972/USA/FRENZY)



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(2012/09/26)
ジョン・フィンチ、アレック・マッコーウェン 他

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新作 <ヒッチコック> 公開を記念して、AXNミステリチャンネルで、ヒッチコック緊急特集。

へば、久しぶりに観てみっか、とリピート鑑賞。


ロンドンでネクタイ連続殺人事件が発生。
ある結婚相談所の所長が同じ手口で殺害される。
警察は被害者の元夫リチャードを犯人と断定。
リチャードは友人ラスクの元に身を隠すが、ラスクこそ連続殺人の犯人だった・・・。

この作品はロードショウ公開時に日比谷で観た。
当時はあまりいい印象がなかったんだけど、今あらためて観たらおもしろかった!

当時この作品にいい印象を持たなかったのは、主人公リチャードのキャラクターにある。
このストーリーは、ヒッチコックの得意の、一種の「巻き込まれ型」。
リチャードは、”たまたま”2年前に別れた元妻ブレンダを訪ね、”たまたま”その翌日妻が殺される。
彼に不利な状況が積み重なる。
本来ならリチャードは気の毒な男として同情されるべきなのだが、いぢわるなヒッチコックはリチャードを観客が共感できない男に描く。
短気でカッとなりやすく粗暴な男。酒癖も悪い元空軍パイロット。
なんだか見ていて居心地が悪いのよね。

ハリウッドでのヒッチコック作品では、ジェームズ・スチュワートやケイリ-・グラントといったチャーミングな男たちが主役であったが、今回のジョン・フィンチは彼らとは全く違う。

当時のチロルもジョン・フィンチにハズレ感いっぱいだった。
が、今見るとフィンチはなかなか魅力的な男じゃないか。

金もないし粗暴な男なのに、元妻や同僚の女が彼にやさしいのは、彼が”性的魅力”にあふれているから。
若いムスメっこには当時そんな魅力全くわからんかったなあ。

fren03.jpg


この作品はヒッチコックが45年ぶりにイギリスでメガホンを取ったもの。
ハリウッド時代と違ってセクシュアルなシーンも多い。
かつてはハリウッドコードを考慮した為抑制していたけど、今回はかなり自由にやってた。
それも若いムスメっこには刺激が強すぎたのかも。

前半、結婚相談所長ブレンダの元にラスクがやって来るシーン。
ブレンダに執拗に迫るラスク。

「あなたのように変態な条件の人は、うちの紹介所では無理です。
そんなおかしな条件なんて・・・」

一体どんな「変態」なのか大いに気になった。
→ 後半、刑事がやって来て、その”条件”は何となくわかるのだった。

fren02.jpeg


今観ると、随所にヒッチコックタッチが見える。
また、刑事の奥さんがフランス料理かぶれで、けったいな(世にもおぞましい☆)料理ばかり作るシーンなど大いに笑える。
連続殺人という陰惨な事件の中、ユーモアあるシーンも多く、これもまた、”ヒッチコックタッチ”と言えましょう。

尚、ヒッチコックのカメオ出演は、冒頭テームズ川から遺体が引き揚げられた時の野次馬の一人。

原作は、アーサー・ラ・バーンの小説
脚本、アンソニー・シェーファー 
   → <探偵スルース>の作者。
    (ピーター・シェーファー(<アマデウス>)は双子の弟 へぇ~へぇ~


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緊急告知! アジアン・クイア映画祭PageTopアルフレッド・ヒッチコック~天才監督の横顔

Comment

これも実に面白かったですね。
前作の「トパーズ」の評判があまり良くなくて
これでヒッチコックも終った、なんて記事もあり
心配していたものでした。
でも、この映画を観てさすが!ヒッチコックは凄い!と
嬉しくなったのを思い出します。
(マスコミでもヒッチコック復活!と
評判が良かったですよねー)

あの奥さん、面白いですよね。
ああいうブラックユーモアはヒッチコックの
真骨頂です。

確かに今までの俳優さんたちとは毛色が
変わってしまいましたね。
でも、時代にうまく乗って、
ちっとも古さや「トシ」を感じさせない手腕は
さすがですね。

■翡翠さん

> これも実に面白かったですね。
はい、おもしろかったです。
ヒッチコクらしいサスペンスフルな作品でした。
冷戦とかスパイとかややこしい話じゃなく、シリアルキラー
というのにシンプルな怖さがあって良かったです。

> あの奥さん、面白いですよね。
> ああいうブラックユーモアはヒッチコックの真骨頂です。

皿の上のチキンが動き出しそうなグロくてブラックなショットって、
どっかで見たような・・・「デリカテッセン」だっけ?
と思ったら、「イレイザーヘッド」にありませんでした?
デヴィット・リンチもリスペクト?

にしても、翡翠さんは筋金入りのヒッチコキアンですね。
「山羊座のもとに」観終わったらどんな作品か、よかったら教えてくださ~い。

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  (2015/8/24) 「怒り」に追記あり。

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