幸せの選択

「幸せの選択」
(2012/USA/I DO/91 min.)


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【第22回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(2013)上映作品】


2013年6月26日、アメリカ連邦最高裁は、同性婚を禁止する連邦法(=結婚防衛法)を違憲とする判決を下した。

ということで、同性婚をめぐるタイムリーなラブストーリー。

監督は、EATING OUT シリーズ #3 <ALL YOU CAN EAT> のグレン・ゲイロード(←もちろん オープンリーゲイ)

@東京ウイメンズプラザホール


ニューヨークに住むアシスタントカメラマンのイギリス人ジャックは、亡き兄の妻子を支えながら暮らしていた。
が、就労ビザの更新が却下された。ジャックはレズビアンの親友アリと偽装結婚するが・・・。


ビザとかグリーンカードってのとあまり縁がない生活をしているので、今ひとつピンと来ないところがある。
だけどまっとうな生活をしているイギリス人が就労ビザを更新できないって、なんだか納得できないわ。
でも9・11以降法律が変わってそういうことになっちまったらしい。
会社や組織に属していれば就労ビザを取れるが、フリーランスだとだめっていう話なのかしら?

とにかく弁護士から、アメリカに留まるには結婚しか手立てがないと言われ、親友アリに頼むことに。
アリはちょうど恋人とけんか別れし、ジャックの家に転がり込んでいた。快諾するアリ。
式を挙げ、あとは移民局の訪問を待つばかりだったが、なかなか連絡が来ない。

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そんな時ジャックは魅力的な建築家マノと知り合う。
二人は恋に落ちラブラブ  ジャックはカレの家に入りびたり。
アリが家に一人でいた時、移民局が抜き打ちでやって来る。
「ご主人は今どこにいるんですか?」
まるで家宅捜査のようでコワかった!
二人が本当に夫婦かどうか、飾られた写真までチェックするってのはお約束。

<ベイビーラブ> (2009年第18回上映作品)は、養子が欲しいドクターが主役、行政の人が写真をみつけゲイカップルと見抜き不合格になった。
フランスは同性婚は認められていてもゲイカップルに養子を認めない法律。
この件に関しては今も尚保守派の人たちが強硬に反対している。

その後やっと面接に!
これがまた警察の尋問みたい。二人別々に聴取。
「ご主人はあなたのどちら側に寝ますか?」
「最後に二人で食べた料理は?」

極めつけが、
「ご主人は割礼してますか?」
つうのには吹いたけど、笑いごとじゃないよね。
夫婦なら知っててとーぜんのこと。
移民局の面接ってほんとにこんなかんじなのかな? しかも一度で終わらない。タイヘ~ン!

ビビったアリはもうやりたくないと離婚を言い出す。
ビビったってのもあるけど、ジャックにカレシが出来てスネちゃったんだよね。
ジャックはやさしい男。アリにもいつもやさしかったけど、カレシが出来たことで自分がないがしろにされた気になっちゃった。
アリのオンナゴコロ、わかるわあ~

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ジャックは亡き兄の忘れ形見、姪のタラをわが子のようにかわいがっている。
今出国すると再入国はむずかしい。タラのそばにいてやれない。
またジャックがアメリカにやって来て築いたもの:仕事やキャリア、友人 がなくなってしまう。
見かねたマノはジャックにプロポーズする。が、同性婚は連邦法で認められておらず配偶者ビザは得られない。
(→ この映画の時点では判決が出ていなかったからね)
アメリカに留まっていられる期限が迫り追い詰められるジャック。

そんな時マノの父が倒れたと知らせが。
両親の住むスペインに帰る決心をするマノは、ジャックに一緒に来てほしいと言う。
ジャックは、YES と即答できない。
繰り返すけんど、今出国するとアメリカに再入国するのはむずかしいのです。
二人のラブは・・・??


ラブのはじまりはいつでもワクワクしちゃう 
マノってまるでハーレキングな男。
仕事が出来てアップタウンに住んでてリッチ、やさしくて細やかで情熱的☆
マノはジャックにメロンメロンパ~ンチ!
こんな思い切りハイスペックメンと別れるなんてもったいないよ~~ん
と考えるのは下司なオンナゴコロかしら?
ジャックはそんな打算的な男じゃないのら。

この邦題 「幸せの選択」はなかなかうまい。
誰しも人生には「選択」を迫られる時がありましょう。
ジャックの「幸せの選択」とは?
答はこれしかないと思い込んでいたら、ちょっと見方を変えたら他にいい答があった、というような話。

===
ジャックの兄(始まってすぐ死んじゃう)は、グラント・ボウラー
「アグリーベテイ」ではウイルミナ・スレーターの元恋人コナー
UKの人かと思ったら、ニュージーランド出身。

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ジャックの姪タラ役ジェシカ・タイラー・ブラウンちゃんがめんごい。

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===
この映画を観る少し前に、「ジェンダー論」の講義を聴く機会があった。
ちょうどテーマは「同性婚」。
本国の法律に則って在日英国大使館でパートナーシップを獲得したイギリス人と日本人のカップルを取り上げた。
(日本にいる限りは何の法的効力はない)

イギリス人の彼はおそらく就労ビザで日本にいるのでしょうが、もし彼が病気になったりケガをして働けなくなったら就労ビザは更新できません。
日本で治療を受けることも出来ず本国に帰らなくてはならない。二人は別れなければならないかも知れない。
相手が異性だったら結婚して配偶者ビザを得られるのに、それは「人権」の問題。

という先生の話を聞いたばかりだったので、よりいっそう真剣にこの映画を観たのだった。

尚、性的マイノリティの法的権利が認められていないのは、先進国では日本とロシアだけ。
まずいよ。なんとかしようよ。


短編集A 彼らはつながるPageTopミスター・エンジェル

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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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