恋するリベラーチェ

「恋するリベラーチェ」
(2013/BEHIND THE CANDELABRA)


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先月のMXテレビ「ニッポンダンディ」金曜の映画コーナーで、ちらっとこの作品が紹介された時、金曜コメンテーターのダイアナ・エクストラバガンザさんが、
「あら、リベラーチェの映画?」
水道橋博士「知ってます?」
「もちろん」 とダイアナさんが言った時から、絶対見ようと思った。
さすがダイアナさんだ!

@ 新宿ピカデリー

1950~70年代に、”世界で最も稼ぐエンターティナー” として活躍した人気ピアニスト、リベラーチェ晩年の知られざるドラマ。
1977年夏、ラスベガスでリベラーチェとスコット・ソーソンは出会う。二人の秘められた関係は順調に続くと思われたが・・・。

マイケル・ダグラスとその愛人がマット・デイモンって・・・。
・・・
ちょっとそそられないよなあ、おまけにチロル、ソダーバーグとは相性悪いし。
と、あまり期待をすることなく見てみたら・・・

おもしろかった!!!

冒頭のゲイバーでのアイコンタクトからいいかんじ。はあはあ。
この時のハッテン相手ボブ(スコット・バクラ)がリベラーチェの ”おホモだち” だったのよね。
それで二人は知り合うんだけど、ボブってリベラーチェの好みのタイプの男を”供給”してたってことなのかしら?

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リベラーチェのオーラとパワーにからめ捕られるように、スコットはあっちゅーまに愛人(兼運転手)の座に。
ジャクージにつかりながらシャンパン、テイラーメイドのスーツに宝石、車、その上家まで・・・。
リベラーチェの愛に包まれ(?)スコットは子ブタのようになって行く ← マジで(笑)

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ある日リベラーチェは若返りの整形手術を受けることに。
その際、自分とそっくりになるようスコットにも手術を受けさせようとする。

愛ゆえに、愛人を自分と”同化”させるという発想、”どうか”と思うわよ。とデイヴ並みの発言してみる。

この時のDr・スターツとの出会いが、結果的に悲劇のはじまりとなる。
スコットにとってリベラーチェこそが全て。彼を失っては生きて行けない。
彼に嫌われないようDr・スターツ処方の「やせ薬」を飲み、不安からクスリに手を出すようになる。

こうなるとあとは破滅へのカウントダウン。
二人は破局、スコットはリベラーチェ相手に裁判を起こし暴露本を出版。→ 絵にかいたようなドロ沼劇。
そして月日は流れ・・・


暑苦しいほどのゲイカップルの愛憎劇。
倦怠期を迎えると、リベラーチェが
「たまにはあたしにもツッコませてよ」
「いやだ!」
「どうして?あたしのこと愛してるなら出来るはずでしょ」
といったゲイカップルならではのリバゲンカもあり。

リベラーチェという稀代のエンターテイナーの偉大さがよっくわかった。
悪趣味の代名詞ともなったド派手なステージ衣装は、エルビス・プレスリーやエルトン・ジョンに影響を与えたと言われる。
チロルはすそを引きずる白い毛皮のロングコートをまとったリベラーチェがフレディに見えた。
派手なパフォーマンスは確たる実力があってこそ。

彼の存在感を体現したマイケル・ダグラスは あっぱれ! で、彼の持つ「さわやかさ」の対極にある過剰感がこの役にはぴったりだった。
マット・ポテト・デイモンがまた熱演。知性のかけらもないポテトボーイそのものだった。
しかし、ラストのリベラーチェの葬儀での顔には、マット・デイモンのインテリジェンスがほの見えた。

その葬儀になってやっと、リベラーチェのマネージャーがダン・エイクロイドと気づいた(チロル、ニブすぎ!)
      ↓ ↓
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            プードルちゃんのベビーボーイ ↑

もう一人、リベラーチェの母、後半になって、あれ、この人ってきっと大女優が演ってるのよね。誰だかちぇんちぇんわからんけど・・・。
エンドクレジットを見て、どっひゃあ~~!
まさかの デビー・レイノルズ!!
今よく見ると、鼻なんかかなりの特殊メイクだよね。
これ見て彼女だとわかる人、どんだけいるんかいな?つうくらいみごとだったッス。

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ことほどさようにこの作品は、特殊メイクが素晴らしく、金かかってんどお~~ってかんじ。
20代のスコットのお肌のぴちぴち感、手術前手術後のリベとスコット、エイズに冒された死ぬ間際のリベラーチェなどなど感心することしきり。

Dr・スターツ役ロブ・ロウのメイクもゴイス!(笑)
テープで顔を引っ張ってたらしい。
この顔のかんじってなんだかデジャヴ感・・・と思ったら、マイコー!だった・・・。

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この作品は「テレビ映画」で、エミー賞を多数受賞。→ マイケル・ダグラスも受賞だよ。
大阪出身の 矢田弘さんが特殊メーキャップ賞を受賞しています。

「テレビ映画」なんだけど、今年のカンヌでプレミア上映され、パルムドールを競ったそうな。
テレビ映画も対象になるんだ。なんかふしぎ・・・。

この作品でチロル的に印象に残ったのは、リベラーチェの豪邸で、しばしば遠くに犬のキャンキャンとした鳴き声がすること。
二人がいちゃこらこいたり、ケンカしたりするBGMにさり気なく声が聞こえる。
それがすごく生活感があってうまいなあと感じた。

リベラーチェは犬を何匹か飼っていて、その内の一匹、ベビーボーイ(プードルちゃん)が二人の橋渡し役になった。
ベビーボーイは、カンヌで「パルムドッグ賞」を受賞した。

↓ リアルな二人
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スティーヴン・ソダーバーグは、この作品を最後に監督業を休止。
でもまたすぐ戻ってきそう・・・。
この作品では、ソダーバーグが(チロル的に)一番いい男だな(笑)

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===
エンドクレジットの最後に、音楽を担当したマーヴィン・ハムリッシュへの追悼の辞が流れた。
ハムリッシュ(2012・8・6没)の遺作(映画として)となった。
エミー賞・グラミー賞・アカデミー賞・トニー賞・ゴールデングローブ賞・ピュリッツア賞全てを受賞した唯一の人物。へぇ~へぇ~へぇ~

ハムリッシュと言えばやっぱりこれだなや 合掌

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[ 追記 : 2013/11/29 ]

今作は今年のエミー賞ミニシリーズ・テレビムーヴィー部門の、作品・監督・主演男優賞など11部門を受賞した。
主演男優賞を受賞したマイケル・ダグラスは、受賞のスピーチで、この賞を受賞できたのは、もう一人の主役マット・デイモンのおかげと話した。

だからこれ(トロフィー)の半分はマットのものだよ。
トップ(上)とボトム(下)、君はどっちがいい?
え、トップ? やっぱりね。

というジョークに会場は大ウケだった。




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Comment

Thax!

感想アップに感謝です。
これは先にチロりんの解説を読んでから見たほうが面白いと思ったの(ヨドチョーさんですかい)。
いつかどこかで見ようと思います。1年後ぐらいになるかもしれないけど。

◆ゆきのこさん

予想ガ~イに面白かった。満足。
リベラーチェがゲイであるということは、当時すでに周知の事実であったのに
本人は隠し通したつもりで、死ぬ時もエイズで死んだということは
一生の恥と思ってた、つうのがなんだかせつないんだよね。

知り合いの医者に、「心不全」と発表してもらったのに、
当局の調査が入り結局エイズによる合併症と発表されちゃった。
それって個人のプライバシーへの配慮はないんかい?!と憤ったけど。

> いつかどこかで見ようと思います。1年後ぐらいになるかもしれないけど。
ま、ま、そう言わずに、
映画にも賞味期限がありますから、体調が良くなったら是非早目におでかけくださいまし。

クレジットを見逃しちゃったので、あの不気味なDr・スターツ、誰が演じていたのか謎が解けた!ありがとう。
リベラーチェのズラ・オン・ズラといい、皆さんスゴいメイクだった。
スコットに整形手術を受けさせるあたりから、うわあ~うわあ~壮絶~と思いながら見てました。
愛ゆえの同化なのか、ナルシズムか、同じ顔をした恋人になら全てわかってもらえる、受け入れられていると錯覚したかったのか。

マイケル・ダグラスは癌の手術の後で大変だったみたい。

私達の世代だとやはり思い出すのはフレディ。
毛皮とか羽とか派手でキラキラしたものが大好き、というのはどういう共通項なんでしょう。

◆herちゃん

お、見に行ったのね~

> クレジットを見逃しちゃったので、あの不気味なDr・スターツ、誰が演じていたのか謎が解けた!ありがとう。
かなりブキミだったよね。

> リベラーチェのズラ・オン・ズラといい、皆さんスゴいメイクだった。
あはは!マイケル・ダグラスの地毛って一体どうなってたんだっけ??と考えちった。

> 愛ゆえの同化なのか、ナルシズムか、同じ顔をした恋人になら全てわかってもらえる、受け入れられていると錯覚したかったのか。
うん、ちょっと常人には理解しがたい感覚だった。

> マイケル・ダグラスは癌の手術の後で大変だったみたい。
あ、そうなんだ。ハゲだけでなく、ボデイの方もぶよぶよだったりそうでもなかったり。
七変化だったね。

> 私達の世代だとやはり思い出すのはフレディ。
> 毛皮とか羽とか派手でキラキラしたものが大好き、というのはどういう共通項なんでしょう。
客を楽しませるエンターテイナーというのも共通してました。

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ナンシー☆チロ

Author:ナンシー☆チロ
映画と本のつれづれ日記。
マイナー路線でごめんなさい。
サッカーも好き☆
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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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