[キスキス・バンバン]
(2005/Kiss Kiss Bang Bang)誰が出ているのか、どんな話なのか、監督は誰なのか、
何の事前情報もなく見てミタ。
ニューヨークのしがない泥棒ハリー・ロックハート。ある時、警察に追われていて思わず逃げ込んだのは、ハリウッド映画のオーディション会場。俳優に間違われたハリーはオーディションをパスし、探偵役のスクリーンテストのためにロサンジェルスへ。そこで女優を夢みてハリウッドへやって来た幼なじみハーモニーと再会する。
やがて奇怪な事件に遭遇。さらにハーモニーの妹も謎の自殺を遂げ、事態は混沌の度を深めていく…。
冒頭のこども時代のシーン、そこからLAでのパーティシーン、さらにNYでのコソ泥時代の回想と、しょっぱなからテンポがいい。
元コソ泥ハリーは出演作の役作りの為、現職の探偵と行動を共にすることに。
探偵は通称 ”ゲイ・ペリー”、ゲイだった。
じぇじぇじぇ まさかのヴァル・キルマーがゲイの探偵だった。
ハリウッドの映画関係者が集まるパーティーで、とある女性に出会ったハリーはゲイ・ペリーに言う。
――あのコ、何か気になるんだ
高校生の時片想いしていたコみたいな
――俺にもいた
ボビー・ミルズなんていうゲイならではのセリフやジョークが楽しい。

しかし、しかし、
――君はスポーツもやるしタフだ。
でも裸の男を見ると「欲しい」と思うもんなの?
ハリーをスカウトしたプロデューサーのおっさんが、ゲイ・ペリーにこう言う。
ハリウッドにゲイなんてゴロゴロいるはずで、今さらこんなこと言うかね?
酔った上でのつまらない世間話?
その後の展開でも、”ゲイ”・ペリーに過剰反応する輩が出て来てちと引っかかった。
だけどさ、ヴァル・キルマーってどーもゲイってかんじじゃないんだよね(笑)
でもヴァルのハードボイルな探偵っぷりは良かったよ。
次々に起きる事件はめまぐるしく、ツッコミどころも多いけど、全編を覆うハードボイルドなムード、ハリウッド特有の空気感は好みのタイプ。
ストーリーが各章に分かれていて、そのタイトルがレイモンド・チャンドラー作品になってたり。
「THE LADY IN THE LAKE」とか。
監督のシェーン・ブラックは、[リーサル・ウエポン][ラスト・ボーイスカウト]の脚本家。これが監督デビウ作。
ロバート・ダウニーJrはいつも通りの役ドコロってかんじ(笑)
悪くはないけどあまりに役にハマりすぎてちとつまんない。