新しき世界

[新しき世界]
(2013/韓国/NEW WORLD)


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チロル、小心者なもんで、潜入捜査モノ、苦手なのよ。
韓国映画はクイア映画しか見てないんすけど、評価高い一作ってことで見てミタ。

@丸の内TOEI


韓国最大の犯罪組織に潜入捜査して8年が経つイ・ジャソンは、組織のナンバー2であるチョン・チョンとの絆と己の任務に葛藤する――


血なまぐさい、いわゆる「黒社会モノ」。
「黒社会モノ」といえば、ジョニー・トー作品や[インファナルアフェア]といった香港映画を思い浮かべるよね。
今作は香港映画のそれとはまた違うテクスチャーなんだわ。
なんだか新鮮な気持ちで見ました。

もうすぐ初めてのこどもが生まれるし、イ・ジャソンは一刻も早くこの任務を辞めたいわけ。
ところが組織の”オヤジ”が(謎の)急死。後継者争いが起こる。
任務終了も約束されていたのに、事態の急変で警察組織の上司カンからさらなる任務続行を命じられる。
それが、「新世界」作戦なのだった。


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一方、組織は次期会長をめぐり、チョン・チョンとイ・ジュングの血で血を洗う内部抗争へと発展。
これがまたすごいんだわ。
韓国映画の暴力性ってのは別格だね。

香港映画の黒社会モノは「銃」なんだけど、ここではメインの武器は銃じゃないのよね。
ナイフや包丁、バット、シャベル・・・[ホステル] でも同じことを言ったけど、見ているこちらが痛みを想像できるような武器なのよ。いや~~!
あげく、ドラム缶にコンクリート詰め! ベタ!と思いながらもわかりやすいわ。

これ、脚本がよく出来ているんだよね。
メインキャスト三人の人物造形がよく描けている。

チョンチョンはチンピラが成り上がったヤツで、その成り上がり感ハンパない。
頭はパンチパーマだし、白いスーツにコピーのブランド時計。足はサンダル!
キャラ立ちまくってる!
だけど、実はチョンチョンはキレモノ。

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カンは組織壊滅にとりつかれた男で、その為に部下は単なる手駒になって行く。
最初は崇高な思いで始めたんだと思うのよね。部下たちとも信頼関係があったはず。
しかし長い年月の間に、何かが変わってしまった。

この二人に比べて、イ・ジャソンは存在感薄いかんじ。
みかけも銀行員か通産省風だし。
ところがそこがミソなのだった・・・。
チョンチョンとイ・ジャソンは、”義兄弟”の関係。
チョンチョンが寄せる信頼がジャソンに重くのしかかる。
自分を過酷な任務に追い込むカンに、もはや憎悪の念さえ抱き始める。

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「新世界」作戦とは?
一刻も早く任務を降りたいイ・ジャソンにカンは非情にも「おまえが組織のトップになれ」と言う。
イ・ジャソンの運命は?

とにかく潜入捜査モノは、いつ正体がバレるかというヒヤヒヤドキドキがあって、マジ心臓に悪いッス。
生きた心地がしなかった・・・。

特に終盤、チョンチョンとイ・ジャソンが部屋に二人きりのシーン。
チョンチョンは何を言うのか?
イ・ジャソンに対して彼はどんな思いを抱いているのか?

ぐぐぐぐ、たまらんやったとです。

チョンチョンもジャソンも中国系韓国人。中国語もしゃべる。
そうか、こういう人たちもいるよね。
彼らには仲間意識があり、組織でも線引きされてるところもあり。

また、チョンチョンは、朝鮮族の「鉄砲玉」みたいな隠し玉も手駒に持っている。
当初はただの捨て駒かと思うんだけど、これが後になって生きて来る。
こういうキャラの使い方もうまい。

===
俳優たちが良い。
唯一知ってるのは、カン:チェ・ミンシク。
[オールド・ボーイ]の人だよね。見てないけど。
やっぱ存在感ちげーわ。貫録勝ち。

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イ・ジャソン:イ・ジョンジェは黒社会の人とは思えないホワイトカラー風で、そのふつーっぽさがいいのよね。
ところがさすが役者。実はイケメンだったか。

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しかししかし、やっぱりチョンチョン:ファン・ジョンミンでしょ。
うまいよ。いかにも田舎っぺなドチンピラっぷりがはまりまくり。

↓ 役から離れると別人!

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この三人のパワーバランスも良く、いいコラボレーションになってる。
あと、チョンチョンの対立相手イジョング:パク・ソンウンもえがった!

イケメン枠なしの韓国映画、内容とジツリキでしみじみと楽しめました。


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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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