ジャック・スミスとアトランティスの崩壊

【ジャック・スミスとアトランティスの崩壊】
(2006/USA/Jack Smith and the Destruction of Atlantis)


jsmith01.jpg


某日の新聞に、
――「イメージフォーラム・フェスティバル2014」: 国内外の映像アートを集めた 
の記事が。
そこに、没後25年米国のカルト映画作家ジャック・スミスのプログラムが紹介されていた。
誰よそれ?
ジョナス・メカスやジョン・ウォーターズが彼について語ったドキュメンタリ。
アンダーグラウンド映画界では【フリークス】【ピンク・フラミンゴ】と並び、金字塔とされる【燃え上がる生物】などを上映、とある。

なんじゃあそりゃあああああ
そりゃあ観らんといかんね!

@シアターイメージフォーラム


ジャック・スミスなんて誰も知らねーだろ、レイトだし混まねーよな、
と思いながらも、昼間そっち方面に用事があったので足を延ばしてチケットゲット。
15時時点で#17だった。
21時 うちでごはん食べてたら ギリギリガールズ 駆け込んだらなんと満席。
さらに立ち見券が20番まで出る大盛況。補助イスと座布団が出た。(ここの1Fは64席)
さすがイメージフォーラムの観客は知ってるんだねえ。

知られざる天才アーチスト、ジャック・スミスの生涯を貴重な資料映像とインタビューで綴ったドキュメンタリ。
妥協を許さないアヴァンギャルディズムとパラノイア、一見異常にも見えるその特異な才能についての数々の証言によって、アートに全身全霊を込めるジャック・スミスの姿が鮮やかに浮かび上がり、観るものの胸に突き刺さる。
 

(↑ なんのこっちゃ?な解説なんだけど、本編を見ると納得できちゃうような)

とにかくショッキングなドキュメンタリだった・・・。
あらゆる意味でショッキングだった・・・。

まずジャック・スミス、キャラの立ったイケメンだった!
大体この辺りのアーチストてえのは、イケメンとは対極だったりするよね。

彼のほとばしる才能・・・たしかに天才。

彼がゲイであることは・・・いやまあそうでしょ オドロキなし(笑)

jsmith02.jpg


アンディ・ウォーホールの作品はジャック・スミスのバクリだらけだった。
・・・
これを見てから、ウォーホールに対する見方が完全に変わったもんね。

ジョナス・メカスが彼の才能を認め、彼の傑作【燃え上がる生物】(FLAMING CREATURES)の権利を持ち各地を巡回。→詳細後述(*)

ジョナス・メカスはフェリーニにジャック・スミスのことを教える。
ドキュメンタリは【サテリコン】の中の、ジャック・スミスのパクリといえるシーンをいくつか紹介。
これには じぇじぇじぇ だった。あ、今だと「てっ!」か。

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マーチン・ポター、ハイラム・ケラー 他

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【燃え上がる生物】は1963年の作品。
公開されるやいなや発禁処分となり、その後の上映運動によってアメリカのアンダーグラウンドの象徴に祭り上げられた伝説的作品。

(*)【燃え上がる生物】の権利に関しては、実はスミスの経済的問題から来るもので、(正当な譲渡なのか、半ば騙されたのか、とにかく金に困って権利を手放した)詳細はわからないが、スミスはこの一件で不信感(被害者意識?)を募らせた。
「メカスがオリジナルを持っていて、俺がコピーしか持っていない」
ここからパラノイア的発想で、映画を完成させなければ他人の手に渡ることはないと、作品を完成させるのを拒むことに。
以降、彼の作品は未完のまま。

ジャック・スミスは思想的アーチストで、反商業主義を貫いた。
つまり、とっても貧乏だった。そこまでこだわらなくても・・・と見ながら何度も思った。
清貧であるからこそ、そこから生まれる創造性というのも彼の特質と言われている。
友人たちも彼の頑なさには手を焼いていたようで、ジョン・ウォーターズも
「みかねて手を差し伸べると、かみつくようなヤツなんだ。しょうがないよ」と言ってた。

ジャック・スミスは反商業主義と同時に、「有名になりたくない」という思いも強かった。
それじゃあ、今まで知らなかったはずだわよ。とにかく変わり者なのよ。

彼のパラノイア的変人ぶりにはすっかり驚かされたけど、エイズで亡くなったという最期も彼らしい。
友人の証言によると、発病する少し前、彼は足繁く三番街のポルノ映画館に通っていたという。
「エイズで死ぬのが一番ゴージャス」

エイズの末期、ベッドで過ごすスミス、「不自由じゃないかい?」という問いに、

―― 一日三食食べられて、ずっとマリア・モンテスのことだけ
  考えられていられる。
  なんて幸せ


享年53才。

jsmith03.jpg


【燃え上がる生物】はこの翌日新宿パークタワーホールで上映された。
残念ながら日程の関係で見られなかった。でもいつか絶対見られる気がする。
(パークタワーは遠い・・・)

ジョナス・メカスのDVDなんて、日本で発売されてるのかね?と思ったら、あった。

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追記・その他

  (2017/07/15) 「FATHERS」に追記あり。 プーン役のAsda Panichkulは元MTVアジアの人気VJで東南アジアでは有名人。 ユク役のNat Sakdatornはタイのタレント発掘番組で優勝した実力派シンガーソングライター。

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